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日よけ効果係数とは?

武田暢高

前回日よけの効果をそれぞれの方法で計算してみました。

その中で日よけ効果係数が精緻な計算と説明しましたが、日よけ効果係数とは具体的に何なのでしょうか。

窓の日射熱取得率を計算するときに取得日射熱補正係数を計算します。
取得日射熱補正係数を計算する方法はいくつかありますが、その一つが日よけ効果係数を使用する方法です。

日よけ効果係数を計算する方法は非常に複雑です。
そのため、手計算できるものではなく専用ソフトを使用して計算します。
ホームページに公式Webアプリが用意されています。

主なパラメーターは、窓の幅と高さ日よけ寸法(壁からの出、日よけと窓の距離)などです。
内部的には緯度・経度、時間ごとの日射量を使用して計算しています。
そのため地域の気象が考慮されます。
ただ、緯度・経度や日射量は全国を8地域に分けた代表点のものを使用します。
たとえば同じ6地域でも緯度・経度は異なりますし気象も異なります。
そのため、計算自体は精緻ですが、緯度などのデータは大雑把です。

日よけ効果係数では、日よけで遮られる面積を計算します。
つまり、日よけで窓に入る日射をどのくらい遮られるかを計算します。
太陽位置(太陽の高さと方位)は刻々と変わります。
太陽の位置が変われば影の位置も変わります。
日よけ効果係数では10分ごとに太陽位置を計算して、これを一年間繰り返して計算します。

日射には直達日射天空日射反射日射があります。
簡単に説明すると直達日射が直射日光、天空日射が空で拡散した日射、反射日射は地面などから反射した日射です。
これらの日射を考慮し日よけの効果を計算します。

このように日よけ効果係数は非常に複雑な計算をするため精緻な計算が可能です。
ただ、平均日射熱取得率(ηA値)を計算するのに、ここまで複雑な計算に意味があるのかは難しいところです。
これは平均日射熱取得率自体が簡略化した計算だからです。

本来省エネ性を判断するのであれば、気象データを使用し詳細な計算が可能な暖冷房負荷(エネルギー)を計算します。
ただ、暖冷房負荷計算は複雑なため、その代替として簡略的な外皮平均熱貫流率(UA値)平均日射熱取得率(ηA値)を計算しています。
取得日射熱補正係数だけ精密に計算しても、計算の手間が増えるだけであまり意味がないように思います。
かといって取得日射熱補正係数簡略計算法は、あまりにも簡略しすぎているので、簡略計算法と日よけ効果係数の間にある計算方法が欲しいところです。

以前は取得日射熱補正係数を計算するのに詳細計算法簡略計算法がありました。
簡略計算法は現在でも使用できますが、詳細計算法は使用できなくなりました。
詳細計算法が、ちょうど簡略計算法と日よけ効果係数の中間くらいの精度だと考えられるので、平均日射熱取得率を計算するのに適切だったと思うのですが、なぜか詳細計算法はなくなってしまいました。


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