【ビジネスコラム】医療現場のヒューマンエラー対策を一般企業にも普及したい
こんにちは、事業計画研究所です。
本日は題にもある通り、ヒューマンエラーについて記載していきたいと思います。
医療現場は一つのミスが患者の命に関わる重大な事故に繋がる可能性を常にはらんでいます。
そうした中で、業務におけるヒューマンエラーの考え方は他業種よりも進歩していった経緯があるかと思います。
一般的な会社員や企業では【ミスは当事者の責任】という考え方が強いと思いますが、
医療現場では、【業務システムに重大なエラーが隠れている】と考えるのが一般的です。
もちろん、
ミスを起こした当事者にエラーの原因があることの方が多いですが、ミスが起こるたびにシステムのブラッシュアップを行うということです。
【ヒューマンエラーとは】
心理学者のジェームズ・リーズン(James Reason)は、
ヒューマンエラーは「計画されて実行された一連の人間の精神的・身体的活動が意図した 結果に至らなかったもので、その失敗が他の偶発的事象の介在に原因するも のではないすべての場合」と定義しています。
簡単にいうと、「人によって起きた判断・動作ミス」です。
【人は失敗する生き物であることを忘れてはいけない】
人間はどれだけ整備された労働環境におかれても、1000回に1回はミスをすると言われています。
簡単な軽作業等なら100回に1回と、労働環境の良し悪しに発生頻度は大きく依存すると言われています。
すなわち、真の安全というものはなくリスクのみがあるということです。
しかし一般業種のエラー対策としては、
【ミスをしないように気をつける】が一番多いのではないでしょうか。
【ミスを減らす努力をし続けるしかない】
人間はミスを起こす生き物であるので、ミスを減らす努力をヒト以外の環境整備によって作り上げていかなれけばなりません。
これが、冒頭でお伝えした業務システムのエラー対策です。
全ては紹介しきれないですが、代表的なエラー対策を記載します。
【1.作業数を減らす】
エラーを誘発する行動を特定できれば、行動(作業・仕事)自体を無くしてしまえないのか検討することです。
【2.認知的負担を減らす】
平たく言えば、【記憶に頼る作業を減らす】ということです。
もっと平たく言えば【誰でもわかりやすい手順にする】ということです。
業務フローと言われる部分が、記憶に頼ったシステム設計だとミスを誘発するリスクにつながります。
【3.従業員に安全管理に対する危機感を持たせる】
エラー発生予測:どこをどのように気をつけなければいけないかを周知
危機管理予測:weakポイントになる作業や動作を全体で共有する。
【4.安全最優先の意識】
わからないことをわからないと正直に言えること。
安全優先の価値観を社員・スタッフに根強く意識づかせること。
【一つの小さなミスが大きな事故に】
ーハインリッヒの法則ー
医療業界において、周知の法則としてハインリッヒの法則があります。
これは、いわゆる医療系大学生から社会人に至るまで全ての人が意識的に考えているといっても過言ではありません。
この法則は、労働災害における怪我の分類を表す法則ですが
一般業種の企業においても同様のことが言えると考えられます。
これらの事故という言葉「クレーム・欠陥」などと置き換えると一般企業においても同じことが言えると思います。
そして、こういった背景には個人的な能力以外にほとんど確実に業務システムのエラーや欠陥が隠れているということです。
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