営業はいらない!?

三戸政和さんの『営業はいらない』という著書を読みました。

今日はその感想と、この本を読んだ上で自分が得たものを、どのように今の会社に活かせるかということを述べたいと思います。

まず、なぜ僕がこの本を手にしたのかと言いますと、僕が今働いている会社は、大企業でバリバリの営業会社です。そして営業の主軸が飛び込み営業となります。

これだけインターネットが普及している中、未だに飛び込み営業?

時代の変化について行けていけていないとずっとずっと前から思っていましたし、会社の方向性が迷走していることも分かっていました。

そのため、このインパクトのあるタイトルに惹かれたわけであります。

著者の三戸さん曰く、あと10年で

【営業という概念自体が無くなってしまう】

と衝撃的な発言をされております。

ここ約20年の間に営業職は104万人減っているという事実。(総務省統計局労働力調査連邦調べ)この減少傾向はますます加速していきます。

その根拠となる話を上げていきます。

①旧来のビジネスモデルである製造業を中心とした大量生産大量消費の限界。

製造コストを下げ大量に生産し、大量の営業マンに売らせて利益を確保し会社を大きくしてきたという歴史があります。

高度経済成長期は日本全体が同じ方向を向いていたので、それで良かったが、現代では消費者の所有に対する価値観が変わりました。

今は物が余る時代です。そうなると物の所有にステータスを求めたり、そのステータスによって人は承認欲求を感じにくくなってきたと言われています。

消費者の購買意欲が変わってきているのにもかかわらず、未だに大量生産大量消費を維持し大量の営業職員を抱え続けている企業が多く存在しているのが、この日本の現状です。

②セールステックの登場

〇〇テックという言葉は最近よく聞きませんか?

例えば

Finance(金融)×Technology(技術)を掛け合わせたFinTech

Education(教育)×Technology(技術)を掛け合わせたEdTech

Agriculture(農業)×Technology(技術)を掛け合わせたAgriTech

こういったトレンドの中で今セールステックという言葉が注目されています。

テクノロジーの力を用いて営業活動の効率化や業績の向上を目指す手法の事を言います。

ターゲットリストの作成、電話、メール、アポイント、提案、交渉といった営業ならでわの細かいプロセスをそれぞれのプロが対応する分業制をとっています。

それを自動化していき、人の存在スペースを無くしていく。これが日本でも加速していくと言われています。

今後AIやBIG DATAといったテクノロジーが進化していきますと、人間には出来ないような超効率的なワークが出来る様になるであろうと予測されているそうです。

もちろん便利だからとか面倒が減るからとかそういった理由で日本でもこういった技術が注目されているわけではありません。

切実な社会的背景がそこにはあるのです。

ご存知の通り日本は少子高齢化が進み、労働力の主力となる15歳から64歳までの人の数、いわゆる生産年齢人口が予想を上回る数で減少してきていると言われています。

そのことから、いかに長時間労働を是正し、効率よく働いてもらうか、いかに足りない労働力を補っていくのかということが、国としても課題となっている訳です。

そんな中、現場の営業スタッフの個々の処理能力あるいは気合と根性に委ね続ける仕組みが果たしてこれから全盛を迎えるテクノロジーの時代においても通用するのかと言うと、さすがにもう限界なのではないかという話です。

そこでこのセールステックがこの手詰まり感のある現状を打開する一手として注目をされているという訳です。

このような事から未だに根性論を美徳としている大量の営業マンを抱えている会社の体質は危ないと思う訳です。

高度経済成長を生きてきた年配の社員は特にですが、変化を嫌うものだと思います。その事を理解した上で、こう言った有益な情報を如何に今の世の中に浸透させていくか、また自分が日々勤めている会社にどうやって伝えていくかが今後の日本や企業の存続に関わってくると思います。

大企業であればあるほど意思決定は遅く、今の社会の変化についていくのは困難だと思います。

もしあなたの働いている会社の方向性が間違っているとしたら?

思考停止して会社や上司の誤った指示に従い続けているままでは会社と一緒にあなたも沈んでしまいますよ?

この変化の時代を生き抜いていく為には、個人のスキルや能力が試されます。

自分の頭で物事を考え、周りに流されず最善の行動を取っていきましょう!!

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