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漫画が僕にプロとは何かを教えてくれた

上の兄弟がいたことから、少年ジャンプを絵本代わりに育ち、今でも漫画が大好きです。私の一部は漫画でできているといっても過言ではないので、今回の「私を構成する5つの漫画」というお題にウキウキしてしまい、投稿することにいたしました。

現在、企業の法務部に勤めており、法務の専門性を高めようと粉骨していますがプロであらんとするのはやはりしんどいものがあります。そんな日々を大好きな漫画のキャラクターたちが語る心構えが支えてくれているので、そんな漫画と名言を紹介していきます。

1 3月のライオン

3月のライオンは、史上5人目の中学生棋士になった天才であるが天涯孤独で人付き合いが苦手な主人公が、周りの棋士やお世話になっている家の人々と関わりを通じ、もがきながら成長していく物語です。
主人公はもちろん、他に出てくる棋士たちもそれぞれに癖がありプロ棋士としての哲学を持っており、それが魅力的であるし勇気づけられます。
ここで紹介したい言葉が、
「「抜けない事があきらか」だからってオレが「努力しなくていい」って事にはならない」
です。
これは、島田八段が将棋界最強である宗谷名人にタイトル戦で挑戦している際に主人公の桐山君に言った言葉です。苦境に陥っても周りを言い訳にせずなすべきことをする島田八段の漢気にあふれており、大好きなシーンです。

2 宇宙兄弟

アニメ化も映画化もした超有名作。自身も優秀ながら弟が優秀すぎるコンプレックスから宇宙飛行士になる夢を諦めていたムッタが、宇宙飛行士を目指して挑戦していく物語。この漫画は、本当にエモい言葉の宝庫なのですが、私は中でも特に下記の言葉が大好きです。
「人という字は支えあっているのではなく、支えるものがいて、その上に立つものがいる。われわれJAXA職員のほとんどはこっち(下)。あなた方宇宙飛行士はこっち(上)です。
あなた方は、表舞台にたち宇宙へ飛び立つのです。我々はそれを支える発射台に過ぎませんが、あなた方を宇宙へ送り出すためならば全力で支える覚悟です。」

これは、ムッタたちが宇宙飛行士の試験に合格した際の歓迎の場でJAXAの茄子田理事長がムッタたちに送ったスピーチの一部です。裏方の存在価値と矜持にあふれており励まされます。

3 医龍

破天荒な振舞いで教授をピラミッドの頂点とする日本の大学病院には合わないが圧倒的な実力を持つ外科医の朝田と平凡ながら研修医であった彼に感化され成長していく伊集院を描く医療ドラマです。
ここで紹介したいのが、優秀な麻酔科医ながらメンタルが弱く酒に逃げがちな荒瀬医師とのやりとりで出てきた出てきたシーンです。
酒の量が増えてきた荒瀬に対し、「どんな人間でも構わない。だけど、それは技術があればこその話だ。」と朝田が諫め、荒瀬が「腕は落ちてねェ」といったところ、朝田はこう返します。
「腕ってやつは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ。維持してると思ってんなら、落ち始めてるってことだ。」
市場や知識はどんどん変化しているので、現状を維持しているつもりだと結果取り残されてしまいます。専門家たることの厳しさを教え、またさぼりたくなる自分を叱ってくれる言葉です。
この言葉から、最近の自分を戒め、成長のために大量のインプットとアウトプットのサイクルを作らなければと思い電子書籍の出版を始めたりしました。その意味では、一番影響しているのかもしれません。

4 鋼の錬金術師

言わずと知れたダークファンタジーの金字塔。母親を生き返らせようとして失敗しその対価をして身体の一部を失ったエルリック兄弟は身体を取り戻すために旅をする。
この漫画は、錬金術が使える世界観でその世界を等価交換という価値観が心理として貫かれている。この等価交換の価値観は、錬金術だけの話でなく人々の生き様にも反映されており、それが物語に魅力を与えています。
この価値観が現れているのが、弟のアルが兄のエドのことを語る
「兄さんも天才だなんて言われてるけど、努力という代価を払ったからこそ今の兄さんがあるんだ」
というセリフです。成功の陰に努力があることを忘れていけないことを教えてくれると同時に、アルのエドへの思いがさりげなくあふれていて好きなシーンです。

5 ナニワ金融道

古い漫画になりますが、コンビニコミックスにもなっていたりして今もなおよく見かける漫画です。街金である主人公たちが、取り立て等を通じて奮闘する中で、人間とお金や世の中を赤裸々に描く漫画です。司法修習の時に、検察官がこの本を教科書にしたいくらいとおっしゃっていましたが、弁護士事務所での弁護士経験や企業の法務部でのトラブル対応を経験する中で、この本は人間の本質を描いているので時代を超えて通用するし、トラブルを扱う法務パーソンにとって必読の漫画だと痛感しています。
その中でも、居酒屋で正しいと思っている人と思っていない人のどちらがごねるかについて語ったシーンでのセリフが核心をついていると思っているのでそのセリフを紹介します。
「アホやのー。正しくない人が、ごねるに決まってるやないか。相手の些細なことにインネンつけて、話を本筋からずらして攻撃するんや。」
これは本当にその通りで、加えるならやたらと抽象的な言葉に還元し具体的な話から逸らそうとするというのも正しくない人の特徴でしょう。このようなことにかく乱されず、本質をつかみにいくようことの意識付けとして役に立っています。自分や会社が何かしようとする際に、説明過多になってきた場合にこれは自分たちが間違っているかもしれない、筋の悪いことをしようとしているかもしれないというアラートの機能も果たしてくれており、この漫画には感謝しかありません。

以上が私を構成する5つの漫画とその漫画の名言になります。
最後までお読みくださいましてありがとうございます。
皆様にも仕事の役に立った漫画がありましたら教えていただけないでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。


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