見出し画像

【Q&A】ES添削サービス&メンター制度

これまで私は、ひっそりと「逆転の就活論」を公開し、ひっそりと就活支援(主にES添削)のコンサルティングをしてきました。

ブログ経由からけっこう申し込んで頂いた方もいましたが、ブログは年初に閉鎖してしまったので、今年度の申し込み数自体は落ち着くものと思われます。

マガジンもそうなのですが、労力から考えると完全に値付けを間違えているとは思いつつ、なるべく多くの人の役に立てればと考えて継続しております。

今回は、今までのコンサル生とのやり取りを公開できる範囲で公開していきたいと思います。

参考になれば幸いです。


論理と感情

【私のコメント】
前提として、いきなりこれだけの論理的な文章が書けるのは凄いです。どれもよく書けています。
しかし、あなたの志望する会社はどこも典型的な日系企業なので、職種(BtoB企業の営業)と合わせて、もう少し感情面も欲しいです。

私は”優秀なビジネスマン”というのは論理×感情がMAXな人物だと考えています。

「会社は誰のモノ?」というテーマが最近の資本主義社会で話題になっていますが、ステークホルダー全員だとか様々な意見はあるのですが、残念ながら今の資本主義システムに則りますと今はまだ、会社は株主、資本家のものです。

株主、つまりは資本家が求めていることは「投資して、それが投資額以上にお金(価値)を生み出すか」ということになります。

段々とこれがシビアに見られるような社会に変わりつつあり、だからこそ日系企業は今までの終身雇用のぬるま湯から成果主義に変わりつつあります。

となると、新卒採用も「短期的or長期的」に稼ぐ力のある人材が求められるようになります。

ニコニコしてるだけで内定の出ない、厳しいご時世になったものです。


新卒採用で稼ぐ力があるかどうか判断する際に見られやすいポイントとしては、1番は論理的思考力。2番はコミュニケーション能力だと思います。

話や文章が分かりやすい、筋が通っている、などでその能力はざっくり読み取れると思います。

コミュニケーション能力と言っても、トークスキルなどの親しみやすさという側面と、相手の意図やニーズを汲み取る、声を聞くという側面があります。

両方大事ではありますが、どちらが自分に欠けているかは常に自問自答しなければなりません。
特に後者はESを書くときにも必要なスキルです。

「この設問の意図は何だろう?」と思考することができれば、そこまで的外れなことは書かなくなるはずです。

というワケでここで話は戻り、優秀なビジネスマンの方程式。

「論理×感情」です。

つまり、話す内容は論理的ではあるが、親しみやすく、そしてターゲットのニーズに合わせた発言、発信ができるのが優秀なビジネスマンということになります。

多くの学生はどちらかに偏ってしまい、撃沈してしまいます。

論理的に意識が行き過ぎてロボットみたいな話し方になる人は多いですね。

逆に「面接官と仲良く話せたのに落ちた!」というのは、論理的思考が足りていないか、たまたまその企業の求める人材ではなかったということになります。

今回のコメントは、「感情面が欲しい」と書いておりますが、要するにESの文章の中から「アナタならでは」な要素が無さ過ぎたという意味です。

志望動機の欄は、「動機」なのにも関わらず、まるでロボットかのような動機になっており、人間味を感じなかった&嘘くさかったということです。


企業研究のやり方

【コンサル生の質問】
NID様自身は説明会にあまり行かずに、どのように企業研究と将来やってみたい仕事内容を把握していたのでしょうか?

【私の回答】

私は、企業研究は基本的にはホームページと業界地図、就活四季報で行っていました。

まず、就職四季報で企業の情報を入手します。ここでは、「ホワイトな大手かどうか」を判別しました。

・3年後離職率が1桁の企業(NDは基本、ブラックと判断)
・40歳平均年収650~700万円以上(ここは人に寄りますね)
・採用実績大学(学歴フィルターのチェック)
・倍率
・主な事業内容
・売上と利益

などです。私は100社近くESを出しましたが、100社近くピックアップするのもそれはそれで大変でした。


次に、業界地図です。

ここで、各業界について大雑把に理解をしました。

資本関係や世界順位や、競合企業の把握、四季報に載っていない隠れ優良企業探しをしていました。


そして、肝心なのが、ホームページです。

これは、新卒の採用ページが分かりやすいです。

先輩社員のインタビューも載っているので、どんな仕事なのかある程度は想像できます。

また、その企業の特徴や強みなども分かりやすく載せているので、熟読していました。

社会人になった今でもここは読みます。

これは人事部や広報が作っているので(営業をやったことない人が多い)、誰でも分かる文章で載っています。

まずはこれを熟読しましょう。


そして、IR情報です。

ここで読むべきは、「決算説明会資料」です。

こちらは、パワーポイントで投資家向けに分かりやすく説明している資料であり、会社の中長期の方針も読めます。

新卒向けのような表面的なナメた内容には出来ず、また、投資家向けに、会社のポジティブポイントばかり載せているので、参考になるでしょう。

こちらも、今でもよく読んでいます。

また、製品も見ます。

製品を見ることで、その企業のマーケティング戦略の仮説が立てられたりするからです。(ブログのカゴメのESなんかはまさにこれ)

最終的には、「どうして競合メーカーではなく、うちの会社がいいの?」という質問に答えられるように、「何か違うか」仮説を立てておく必要があります。

これが難しくて、私はかなり苦戦しました。

なので、受ける企業+競合企業の決算説明会資料は読んだ方が良いのでしょうね。

就活をちゃんとやると、ビジネスマンとしてのセンスが結構磨かれると思います。

私はやりたい仕事が特に無かったので、まずは「ホワイトな大手」に絞って就活をしました。

憧れる仕事でも、給料が世の中の平均以下ならやる気は出ませんでしょうし、離職率が高い=残業が多すぎる or ノルマがキツ過ぎる or 社内や取引相手に攻撃的な人が多いかも、と思っていたからです。

結果的には、製造業の最前線を見ながら世界経済を俯瞰出来る今の仕事で正解だったかなと思いますが、それは私がポジティブだからかもしれません。笑


面接での業務内容

【コンサル生の質問】
面接で「施工事務を経て営業をしたい」と言ったのですが、ホームページ以上の具体的な業務内容の説明を求められ、OBOGや社員に聞いてないと答えられない内容なのでは?と思いました。

ホームページやインタビューを熟読するのでは対処できないのでしょうか。
説明会に時間を割いていらっしゃらなかったNID様の「建前の希望の部署や業務」の作り方を教えていただけると助かります。

【私の回答】

社会人目線からすると、「就活生は、具体的にやりたい業務は無いし、分からないんだろうな」と思っています。

これに対して、施工事務を経ての営業という具体的な主張となると、

「何か特別そうしたい理由があるのかな?」

と思って具体的に質問したくなるのです。そして、

「事務と営業どっちが本当にやりたいことなの?」

と引っ掛かるからです。

営業と事務、この2つは属性が違い過ぎるからです。(基本は営業と答えるのが正解)

私はこの現象を「ミクロ過ぎの罠」と呼んでいます。採用側としては上辺だけの希望なのではないかと確認をするのです。

最近の若者はすぐにやめてしまうので、採用するならなるべく志望動機ややりたいことがしっかりしている学生を選びたいのです。

私も「ミクロ過ぎの罠」に就活序盤は引っかかっていました。

途中から

「まだ働いてないので絶対というものは無いですが、今イメージしている希望としては○○です。」

と学生らしい回答をしていました。

○○は出席必須の説明会で聞いたようなものを回答します。

基本的にはこういう謙虚回答で攻めます。

どうしても具体性を求められるのであれば、採用ページに載ってるような王道部署や仕事を、自分の価値観とリンクさせて答えるしかないです。

ただ、気をつけるべきは、「具体的な業務や部署を答えないといけない」状況に陥ったパターンです。

かなり具体的に答えられないと落ちてしまう企業はある程度割り切って諦めるしかない場合もあります。

相手の企業のニーズが具体的で、自分はマッチしていなかったということですね。

但し、コロナの影響でこのような具体的なニーズを決めて採用する企業は増えていく傾向がありますので、インターン選考で企業との接点を作っておくと良いかもしれません。


志望動機

【コンサル生からのES添削にて】
・NTTデータに入りたい
・モノづくりへの興味(志望動機)

【私のコメント】

モノづくりがしたいと書いてある以上、「製造業じゃダメなの?」という質問が必ず飛んできます。

そもそも、志望動機は「その企業固有の」志望動機であるべきです。

アナタの志望動機は結構色々な企業に当てはまってしまうので、

印象としては弱いです。

・モノづくりに興味・・・なぜIT?製造業では駄目?
・日本を根底から支えている・・・これも、製造業じゃ駄目?ねじメーカーや歯車メーカーなどの要素部品メーカーだって、日本を根底から支えている。
・グローバルに展開している・・・これも要素部品メーカーでも該当します。例えば、「LMガイド」で国内70%、世界60%以上のシェアを誇るTHKでも良くないですかという疑問が湧いてきます。

志望動機で、どの企業にも当てはまってしまうことを書いてしまう学生さんは肌感覚8割くらいいます。

その業界の志望動機を書くのは良いのですが、

その中でも、その企業を志望する理由まで書く必要があります。


有利な学生はアナタの想像以上の数がいる

【私のコメント】
残念ながら世の中には東大、京大、一橋、東工大、早慶、旧帝大、その他海外在住、体育会、モデル、何かの日本チャンピオン。
これだけで数万人いますから、ホワイトな大手を狙い撃ちするのは本当に限られた人にしか出来ません。

井の中の蛙になってしまっている人は少なくありません。

しかし、世の中にはびっくりするくらい上には上がいます。

また、殆どの人がカフェの店員や塾講師など、ありがちな経験しかESに書くネタがありません。

そんな中で有利な学生と戦うとなると、

「なんかちょっと変わってるなこの子。良い意味で」

と思わせる差別化戦略が必要になります。

有利な学生は、世の中に出回っているような王道の就活をしてきますから、同じ土俵で戦ってしまうとどうしても埋もれてしまいやすいです。


学費を工面した経験もESのテーマになる

【私のコメント】
学費の工面の話は、努力してるからこそ人の心を動かします。謙虚な姿勢と努力と笑顔は、人の心を動かす武器です。

ただ、「何の為に大学通ってるか」が強調されやすいので、学業についてはしっかり話せるようにしなければなりません。また、学業で身に付けたことを仕事に活かす気持ちも必要です。

でなければ、「研究者になれば?」と言われてしまいかねませんので。

ESを各テーマが無いという学生さんがいましたが、

意外なエピソードもテーマになります。

学費を工面しながら通っているのももちろんテーマになります。


但し、ここで気を付けるべきは、

「何のために大学に通っているか?」

というのは間違いなく聞かれますので、

その理由は準備しておく必要があります。


学費を払うことになった背景も書く必要ないです。自分ではそう思っていなくても、「私は悲劇の女王」感は醸し出さないようにすべきです。


ビジネスの場でネガティブな雰囲気は基本的に出さない方が良いです。


自己PRとガクチカのテンプレ

①自分の強み
②学生時代頑張ったこと、強みを得たエピソード
③その内容の課題や問題点、目標
④課題に対する具体的な工夫やアイデア
⑤成果
⑥その経験を社会でどのように活かしたいか

自己PRもガクチカも基本はこの書き方で、

設問によって順番を入れ替えたり、

内容を微調整するだけで大丈夫だったりします。


まずはこの基本のテンプレで3テーマ、

100文字ずつズラして作っておくと本選考の際にESを量産出来ます。


ここに、

志望動機と発想系のESも混じってきますので、

テンプレを準備しておかなければESを量産することはほぼ不可能と言っても過言ではないと思います。


日系企業の大好物

【私のコメント】

今の日系企業側の大好物は、この辺りです。

・謙虚
・素直
・明るい
・前向き
・努力家
・何かをする時の「想い」が強い
・見た目良し(女性)
・「なぜ?」と聞いた時にきちんと理由が返ってくる


コネについて

【コンサル生からの質問】
社員の方からの推薦で本選考が優遇されるそうです。

友人にコネ等批判を受けましたが、私はやはり今後の人生をより良く生きていきたいので、推薦をして頂こうと思いました。

NIDさんはこれについてどう思いますか?

【私の回答】

推薦をして頂けたとしても、内定貰えるとは限らないんですよね?

それだとコネと言うには恐れ多く、普通に選考受けているのと変わらないです。

コネと批判する友人の言うことは一切気にする必要はありません。ただの嫉妬ですからね。

ちなみに私は親が登場して、「コネを作りに行くぞ」と、○○○○の部長さんにご挨拶に連れられましたが、結果何も意味がなく、普通に1次の集団面接で落ちました。笑

コネと言っても、コネの角度は千差万別ですよ。


ブラックと言っても種類がある

【私のコメント】
ブラックと言われがちな会社には2種類あります。
①会社自体が儲かっておらず、結果従業員の待遇が悪い
②会社自体は堅調なものの、働き方がブラック(ただ、人によってはホワイト

残業代が貰えないのにサビ残させまくる会社は紛れもないブラック企業です。

しかし、働き方がゴリゴリの体育会だとしても、

それなりの高給を貰えるのであれば、

人によってはそれはブラックではなくホワイトに変わります。


「あの会社はブラックらしいよ」​

という風の噂は、

果たしてどっちの意味でブラックと言われているのか、

よくよく確認しておく必要があります。


個人的には、給料が高いのであれば頑張れるでしょうし、

若いうちにさっさと資本を蓄積して、

転職するなり独立するなり選択肢が広がるので良いと思います。


最終面接は熱意

【コンサル生からの報告】
最終面接まではいきましたが、落ちてしまいました。
淡々としていて熱意が伝わらないそうです…

【私のコメント】

面接は、
一次や二次と最終面接とでは、大きな違いがあります。

気合いと根性」そして「熱意」、

これが最終面接では意外と重要です。

「論理」だけじゃ駄目ということに気付けるか気付けないかで、就活の成果は大きく変わってくるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?