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陰キャ日本代表がネトフリ版今際の国のアリスを見た話

ネトフリ版、今際の国のアリス
君は見たか?

僕は見た。
なぜかというと、僕がよく見てる映画批評系youtuberが絶賛していたからだ。
結構辛口な人で、僕が見た映画の評価は大体納得いくものだったので、信用していた。
そして、そのyoutuberがこの今際の国のアリスを絶賛していたのである。
Disneyに買収される以前のStar Warsしか絶賛していなかったあの方がである。
もうこれは見るしかないだろう。
君も見てないなら、見るべきだ。

見たか?
どうだった?
面白いと思った人はこの記事を読まないほうがいい。
いや、読んでほしい。
その上で何が面白かったのか僕に教えてほしい。

なんなんだこの作品は。
といったことを書いていく。
ちなみに僕は、原作漫画は未読である。

この作品は何がしたかったのか

デスゲームの面白さって

まず、デスゲームの面白さとは何だろう。
僕が思う面白さと、この作品にそれがあったのかを書いていく。

1.死という恐ろしさにより一見理不尽に見えるが、
  死の恐怖を乗り越えてルールの穴を突く痛快さ

これは論外だ。
この作品のゲームはルールというルールがほぼないというか
ゲームとして成り立っていないものばかりで、
ルールの穴以前に、ルールが存在していないため、突く穴が無い。

2.絶対に死なないと思っている人が、死を意識した時の心の動き
これもほぼ無い。
唯一あったように思えるのは、アリスとアリスの友達がやったクソゲー、
ハートのゲームくらいだろう。
これも感情がどう動いたのかよくわからなかったが。
この作品の特徴として、死ぬときはほぼ即死というものと、理不尽なゲームというものがあるため、
この二つが組み合わさり、死の恐怖を感じる前にみんな死んでしまうのである。

3.揺らぎながらも戦う人の強さ
これは少しあったけど、まあ主要人物はほぼ死なないし、
死ぬときも即死なため、そもそも死に対する恐怖を感じてないように見えた。

4.死を目前にしたために、なんでもありになっていく状況
これも即死で理不尽ゲーのために特に起こらなかった。
なんでもありも糞も、ルールがよくわからないゲームをやらされているため、何をすればいいのかがわからず、そして、ノーヒントの二択を間違えて即死するため、そういった展開にはほぼならなかった。

まとめると、即死でクソゲーなため、
僕が思うデスゲームの面白さは得られなかった。

理不尽な死を楽しむ作品なのか?

理不尽な死を見て感情が動かされる作品としては
GANTZが挙げられるだろう。
GANTZは一般的価値観における、善人、悪人、関わらず、すべからく、死ぬ
一見主要人物に見えたキャラクターも死ぬ。
この公平世界説に支配された世界に対するアンチテーゼが面白さになっていると思う。

一方、この作品は、美男美女は生き残り、なんか騒いでいるモブはさくさく死んでいく。
ルッキズムを訴えたい作品なのだろうか。

無人の渋谷を生かせていない

主な舞台は人がほぼいなくなった渋谷だが、だから何だといった感じがする。
飯はそこら中に落ちてるし、雨風に悩まされない寝床も選び放題だ。
じゃあこの無人の渋谷をゲームで生かすのかと思ったが、
ゲームはなんか雑居ビルの狭い部屋の中とか、マンションとか、全く渋谷関係ない。
オープンワールドゲームでフィールドは広いが、
結局主に遊ぶのは洞窟の中とか、建物の中とかみたいなのと同じに感じた。
あと、金掛けた部分にこの無人の渋谷を再現するためとよく言われているが、
無人の渋谷のセットは元々あるし、スクランブル交差点以外は、ドアップか、路地裏とかなため、ここではないと思う。

根本的な問題

この作品を楽しめない原因は、前述したとおり、
理不尽さと説明不足をはき違えたゲームと、
即死するために、死の恐怖に怯える前に死んでいくキャラクター達だと思うが、
もっと根本的な問題として、デスゲームだろうが、ポストアポカリプスに転生ものだろうが、
キャラクターたちの達成したい目標とは、元の平穏な生活に戻りたいというものだと思う。
対して、この作品ではまず、全く元の世界に変える方法が明確になっていないというのと、
ビザによって、その謎解きに集中できないという問題がある。
それは制作側も理解しているようで1シーズンの後半にはビザの話がほとんどでなくなる。
それで謎解きに集中するのかと思ったら、いざこざに巻き込まれて、結局1シーズンの最後の最後で、絶対主人公たちが自力でたどり着くべきだろという情報を拾ったスマホから得る。
更に最悪なのは2シーズンの初めでその情報もほぼ無駄なものになる点だ。
結局は意味わからんクソゲー1話やって
そこであった人と休憩タイムでお話1話やって
またクソゲーやっての繰り返しになっていて、全然物語が進展しない。
多少強引でもいいから進めてくれよ。
2シーズンの後半ガンガン進むようになってたけど、もうそのころには興味なかったから、これをバランスよくやってほしかった。

魅力的に見えないキャラクター

主人公 アリス

ヤマケン

大学を中退した無職の成人
アリスはニートとしてそれ相応の居心地の悪さを家で味わっているが、
平日の昼間から一緒に飲める友達がいたり、
(その金どっから出てくんの?)
裕福な家なため、一人部屋で充実したゲームライフを送っている。
なんで大学を中退したとかも語られないため、
ただただ自堕落な人にしか思えない。
山崎賢人じゃなくて僕が演じていたら、この作品だとゲーム開始2分で死ぬプロフィールだ。

居心地の悪さに限界を感じ、家出(笑)をするが、
(ニートが家出って何の冗談だ)
その時仲間の二人を集めるLineも最悪だ。
平日の昼間に、グループLineで二人を呼び出す。
既読がすぐにつかないと、拗ねたメッセージを送り始める。
平日の昼間だぞ?
その仲間が大学生とか、同じようなニートならわかるが、どっちも職を持っている。
何考えてるんだこいつは。
などなどがあり、物語冒頭でこのアリス君は全く好きになれなかった。
もっとこう、地下鉄でいやいやながら、正義感が強い友達に付き合うような形で、
ホームに落ちたホームレスを助けようとして電車に轢かれるとかさ、そんなんじゃないと

アリスの友達 カルベ

エグザイル

さっき呼び出されていた、アリスの友達の一人である。
アリスが呼び出ししていた時、こいつが何をしていたかというと、
バイト先で、店長の彼女とキスしていた。
そこまでならいい。
僕は浮気は別にどうでもいいと思っている人間だ。
問題はその先。
そのキス現場に店長が現れて、なんだかんだでカルベはぶん殴られる。
そして殴り返して一発ノックダウンさせて、一言
「ふー、すっきりした。」
は?
なにが?
人の女に手を出して、殴られて、殴り返して、すっきりした?
何言ってんだこいつ。
店長が店長の女に対してひどい扱いをしていたとかいう描写があったりしたらまだわかるが、一切無い。
女の体に適当なあざつけて、「またあいつにやられたのか?」
みたいなやり取りを一言付ければいいだけなのに、無い
ということはただただ人の女に手を出したとしか見ることができない。
その後も、なんだかんだあり、3人で酒を飲もうと集まった後、
アリスともう一人の友達が談笑していると、いいから店探せよと言う。
その時、カルベが何をしていたかというと、たばこをふかしている。
渋谷のど真ん中で。
喫煙所でもないところで。
てめーが探せよ。
その後も一回目のゲームで、なぜかいきなりアリスをぶん殴ったりやりたい放題だ。

あとは、最初のゲームで行動を共にするようになり、アリスのもう一人の友達の童貞を卒業させてあげて、それを元に3人の絆にひびを入れるのかなと思ったら、結局卒業させてあげただけで何がしたかったのかよくわからなかった女とか、
箸にも棒にも掛からない、ただ露出が高いだけの、活舌が悪い土屋太鳳とか、
唯一好きな村上虹郎とかもでてくるが、
一番見ててイライラしたのはこの二人だった。


こんな批評みたいなの1回で終わりにしたかったが、まだまだ書き足りない。
気が向いたら次を書く。

大人気映画批評系Youtuberホッ〇イロレンも、
なんか歯切れ悪いほめ方してんなあと思ってたが、
そういうことなんだろう。

そうじゃないとしたら、金とか、視聴ランキングとか、一般的な評価とか
そういったものを無しにして、純粋にお前が思った面白いところを動画にしてくれ。

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