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【Bur@rt Diary】コロナ禍でのギャラリー経営と創るヒトについて

毎週月曜日の朝にお送りする週1回の定期投稿企画【Bur@rt Diary】。
ぶらっとアートの編集長が、アートに関すること、日常の好きなことや思ったことを日記形式でつらつらと綴っていく記事です。お暇なときにでもお読み下さい。


先日、サイト内にオンライン販売のリンク記事をアップしました。

展覧会の会場がクローズし、展示の機会を失ったギャラリーや作家の皆さんが一気にシフトしてきた流れを応援したいと思って作りました。

在宅自粛の流れもあり、かなりのアクセスを集めています。この機会をきっかけに、アート業界でもこうしたネット流通が広がっていくのでしょうね。

記事をまとめながら、コロナ禍以前からもずっと考えていることがありまして、自分もギャラリーの経営、やってみたいなぁって思っています。もちろん既存のギャラリーのようなシステムには全く興味がなくて、自分でやるからには独自色のあるギャラリーです。オンラインやコミュニティのようなものを含めた新しいカタチが出来ないかなぁって、ずっと思ってます。


先日、博報堂系の企業が出した調査レポートがとても面白かったのでシェアします。※以下はPDF形式資料です。

https://signing.co.jp/pdf/covid19-social-impact-report.pdf

新型コロナ対策による生活習慣の変化は、多くの人に様々な生活スタイルの変貌を要求するものでした。

デジタルメディアは孤独解消の欠かせないインフラになり(P22)、一般に広くデジタルのリテラシーが普及、向上したようです。同時進行してリアルのサービスもオンライン化に拍車が掛かりました。

また、家中クリエイティブな10-20代が増え(P24)、クリエイターの層も広がったのではないでしょうか。ネット上で制作から発表、販売などが一気通貫に完結することも可能な時代です、もちろん個人ひとりで!

2〜3ヶ月の間で一気にこの状況を迎えている今、在宅では見えない、大きな動きや、変化が巻き起こっていることと考えています。


今現在の特殊環境だからこそ実った企画なのかも知れませんが、2020年5月16日にスタートしたチャリティ企画には新しい要素が含まれています。

「Art Can Save Us」というチャリティ企画です。

この取組は、一般のアートコレクター2名が企画し、協力者のサポートを含めながら、主旨に賛同するアーティストの作品18作品1枚15000円という価格でチャリティ販売する企画です。

作品は、サイン入りの高品質ジクレープリントで、エディション「25」という限定販売の形式をとり、収益の全額を国立国際医療センターへ寄附するものです。

残り作品が少なくなってきておりますが、今月までの販売ですのでまだ間に合います。アートコレクションをはじめようとする方にも好機だと思います。是非チェックしてみてください。

それにしても、こちらの企画、素晴らしいなぁと思いました。

突っ込めば、色々な部分で沢山の突っ込みポイントがあるのかも知れません。それでも、普通のアートコレクターが感じたまま、ピュアな精神で真っ直ぐに動いてカタチにしたことに大きな意味があると思います。コレクターの視点に立った企画も良かったですね!


常々よく思っていることなのですが、世の中には大きく2つのタイプの人間がいると思っています。「創るヒト」と「創らないヒト」の2つです。

「創るヒト」の側に回ると、「創らないヒト」が想像していないようなことが沢山出てきます。何かを創出することの難しさや苦労は経験した人間にしか分かりません。受け取る側に見えない部分がとても沢山あります。

「Art Can Save Us」のような取組を見るたびに、裏側の仕事内容や課題、苦労を想像してしまいます。ボランティアで動かれた関係者皆さんの取組に敬意を表したいと思います。

そんな中、昨日とっても悲しい報告を受けました。
この秋に開催される予定だった大型美術展の延期を知らせる連絡です。

詳細は控えますが、企画された個人の熱意で実施される運びとなった、期待の美術展でした。ご本人のほとばしる熱量で実現した企画だけに、とても残念に思いますし、その無念は計り知れません。

美術展だけではありませんね。多くのライブエンターテイメントが置かれる現在の状況に、とても悶々としております。
今後、コロナ禍でのこうしたエンタメ、芸術産業の新しいカタチに思いを寄せています。冒頭に戻りますが、新しいギャラリーのカタチ、いつか実現したいと思っています。




いただいたサポートは、文化的投資に使いたいと思います!