見出し画像

【Bur@rt Diary】サザンオールスターズの無観客&ネット配信〜新時代の鑑賞体験

毎週月曜日の朝にお送りする週1回の定期投稿企画【Bur@rt Diary】。
ぶらっとアートの編集長が、アートに関すること、日常の好きなことや思ったことを日記形式でつらつらと綴っていく記事です。お暇なときにでもお読み下さい。※火曜日更新になってしまいました、すみません・・・。

この週末もアートにどっぷりと浸かっておりました。
鴻池朋子さんの個展、国立新美術館の「古典×現代2020」と予約制の美術館展に初トライしてきました。

サザンオールスターズの無観客&ネット配信

サザンオールスターズ42周年節目の日に開催された「無観客&ネット配信ライブ」。私も知人と一緒に鑑賞してました。

合計18万人がチケット購入した価格は「3600円」。6.5億円の収益なのだから、企画は大成功だったことでしょう。約2時間のパフォーマンスは新しい体験が詰め込まれていました。

画面を通じて桑田佳祐さんが「画面越しのみなさまー!」と呼びかけるさまは、距離はあれど繋がっている感覚でした。

LINEで友人達と、SNSを通じて見知らぬ鑑賞者たちと、同じ時間を共有している連帯感。同じモニターを見ながら、食事やお酒を楽しめる知人との時間。もちろん数多くのヒットチューンが次々に繰り広げられるパフォーマンスの妙。これからのライブエンターテイメントの新しい形が生まれた瞬間でした。18万人が購入して、何人が視聴したのでしょうね?

電車でコンサート会場まで行く時間や煩わしさが解放されたとはいえ、もちろん現場で見るコンサートに勝るとは言えません。ただ、これからの時代の新しい鑑賞方法の1つとして、ポジショニングされていくのだと思います。

スクリーンショット 2020-06-29 17.07.11

一方で、アートの新しい楽しみ方、オンラインビューイングが一般的になりましたが、音楽ライブパフォーマンスと同じように語る事は難しそうです。

オンラインでの鑑賞(販売)は、1つの選択肢になったとはいえ、なかなか同じように捉えることは難しそうです。作品のディテールを緻密に再現出来たとしても、対面して鑑賞することに及びません。

でも、きっと色んな可能性があると思っています。

例えば、1つだけ例を出しますと、展示ギャラリーや美術館で行うアーティストの作品解説をそのままオンライン配信すること。意外と出来ていない気がしています。

美術展の内覧会に訪れることがあるのですが、作家自身が作品の説明をしてくれる貴重な場面に出会います。分かりにくい現代アートの場合、作家自身が言語化して作品の話をしてくれることで、理解が広がり、深い鑑賞体験が得られることでしょう。作家でない場合でも、キュレーターや美術館の学芸員、スタッフが話しをする機会もありますが、とても良い試みだと思います。

ストリート系アートのバブル化

先日のSBIアートオークションでもそうでしたが、ストリート系アート作品のセカンダリー価格が高騰してます。KYNEさんのF6作品が414万で落札されるほどまで加熱しています。それ以外の作品も釣られるように値段が高騰していました。

気になったのはLYさんの作品。SBIアートオークションでは、30cmの円形キャンバスが132万円、その後のヤフーオークションでは、エディション30のシルクスクリーンプリントが33万円で落札、さらにその終了時間を狙っていたかのようにオリジナルの小作品が100万円で出品される・・・。狙い撃ちにされているような波状攻撃に見えて来ます。

純粋なアートラバーではない人たちがグルグルと渦巻いているように見えて、怖くなります。アートの闇、でしょうか。お金の集まるところは、どんな場所であれ必ず狙われるのでしょう。

踊らされることなく、冷静にマーケットを見ていきたいと思いました。


それでは、また!


いただいたサポートは、文化的投資に使いたいと思います!