<無為フェス -Vol.2->#16 福田寛之『だまって仮面をじっと見る』
無為フェスvol.2@北千住BUoY
11/14(火)「だまって仮面をじっと見る」
晩秋の青空が広がる午後北千住へ。北千住駅の東口は100回以上降りてるけど最近はご無沙汰。BUoYに行く前に、今年の春に閉じた家劇場へ。すでに家は取り壊されたことは知っていたけど、もう新しい家が出来あがろうとしていました。仮面劇の稽古や朗読やライフゲームWSでお世話になった家劇場の風景が上書きされてしまいます。
東京電機大の横を通り東武伊勢崎線の線路をくぐって墨堤通りへ出て、スロージェットコーヒーでテイクアウトしてBUoYへ。今回は、パフォーマンスでもワークショップでもなく、ただBUoYの地下で仮面を眺めるという趣旨なのでなんのプレッシャーもなく到着。
「仮面を見てます」という看板を出して地下へ。誰も来ないだろうなと思っていたら、開始時刻から4人もいてびっくり。人が来るともてなしてしまいますね。あえて何も説明せず私は黙って仮面をじっと見るということもできたのですが、それではなんだか違う気がしたし、企画に興味を持ってもらったのが嬉しくて仮面の説明などをしました。
今回無為フェスに公募したのは、仮面をじっと見つめる時間がなかなかもてないなと感じていたからです。勉強や仕事が家の中では進まない時にカフェとかに行くと進むアレです。無為フェスの良いところは、パフォーマンスとかワークショップとか稽古とか銘打たなくてもよかったことで、あてもなく特に目的がないということで、ただ仮面を見る時間を持てたということでした。それは来てくれた人も同じだと思っていて、特に何をしてくださいということは伝えなかったので、仮面をかぶったり、ぶらぶらしたり、スマホをいじったりしていてとてもよかったです。
BUoYの地下は、何回かパフォーマンスを見にきたことがありました。元銭湯をそのままの状態が使っているものの、もう何年も繰り返し上演が行われてきたこともあり、元銭湯だったという空気よりもパフォーマンスをする場所の空気が染み付いていました(照明や音響機材などが置いてあることも大きく影響していると思います)。仮面を黙ってじっと見ていたり、浮かんできたことをメモしたり、少し倒立をしてみたりと過ごしているうちにすぐ終了の時間がやってきました。訪問者が帰り、一人後片付けをして外に出ると青空は夜に変わっていました。
執筆者:福田寛之(ブリコラージュ研究所)
BUoYスタッフより
無為フェスについてはこちらの記事をご覧ください。
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