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<無為フェス -Vol.2->#3 架空カンパニーあしもと『無為-在』

2023年11月17日(金)15時 - 20時

皆様こんにちは。
架空カンパニーあしもとと申します。
普段は現代サーカスやダンス、演劇、人形劇などさまざまなジャンルの場で「物との関わり」を見つめ直すパフォーマンスをしております。
今回は無為フェス- Vol.2 -の内の1日をお借りし、展示・体験・パフォーマンスの企画を実施しました。

企画を立ち上げるにあたり、無為フェス-Vol.2-のテーマ「芸術のアブ」について考えました。この「アブ」を接頭辞ab-≒分離・離れることと解釈し最近私が捕らわれているものを考えたとき、まず「意味」を思いつきました。なぜ今、何のために…。そういった⽬的意識や、物語性です。

物⾃体、空間⾃体、⼈⾃体、そしてそれらの関わり…。
元々は、背景やこれからの話ではなく、そういった今まさに⽬の前にあるもの・起こっていること⾃体の⾯⽩さに私は興味がありました。ただただそれを探して、身の回りの物と向き合っていたはずでした。

今⼀度そういったプリミティブな状態に⽴ち返り、今この瞬間・この場に向き合いただ在ることだけを考えたい、との想いから、企画を『無為-在』と設定しました。
内容としては展示および体験「居る」 、パフォーマンス展示「過ごす」の2つを実施しました。

①15:00-19:00 展⽰および体験「居る」

せっかく北千住BUoYという素晴らしい特徴的な場で実施するにあたって、まず空間との関わりを大事にしたいと思い、身体と空間の境を溶かし一体になる、つまり「居る」ための企画を実施しました。

企画にあたって、どこでも自然体で居ることができる方々を参加者としてお招きし、各々それぞれに自由に居てもらいました。

来場者の方には、そういった各参加者が北千住BUoYに居る様子を自由に観察していただくとともに、「居る」を考えるプロジェクト「そこに居るために」の宮本氏にご協力いただき、ご自身でも体験していただけるようなワークを配布しました。




②19:00-20:00 パフォーマンス展⽰「過ごす」

参加者はそれぞれ、企画を通じ、お気に入りの場所や過ごし方を⾒つけたかと思います。その総決算として「過ごす」をテーマに即興パフォーマンスを⾏いました。

パフォーマンスに際して、特に大きなルールは設けませんでした。
パフォーマンスエリア・来場者エリアの区別も設けず、どこでパフォーマンスをしても良い、お互い関わるも関わらないも自由、自然体で過ごしましょう、の申し合わせで始まりました。

そしてこの取り決めは、来場者へも同様に行いました。
会場全体に広く座るための椅子は配置しましたが、座るも座らないも移動も可、自由に過ごしてください、のアナウンスでパフォーマンスを始めました。



今回パフォーマンスを通じ一番感じたことに、自分の内向性があります。
他の参加者の皆様は、積極的にお互いでセッションをし、時に来場者とも絡みながら過ごしているように感じました。対し私は終始、物や場との関わりを中心に過ごしていたように思います。
これは反省の意味もありますが、同時に自分の特性への気づきでもあります。
自分の自然な過ごし方とは人ではなく物と関わる時間である、そう考えると、少し生きることが楽になりました。

パフォーマンスには30人強の来場者の方がいらっしゃいました。
結果として、参加者だけでなく来場者の中にも、座って見る人や寝転びながら見る人、歩き回る人など、様々な過ごし方を見ることができました。これは大きな収穫です。一緒に踊りだす人や積極的にパフォーマンスに介入する方もいました。私自身が前述のように殻にこもった過ごし方をしてしまうので、これは正直とても驚きました。しかしこれはまさに、束縛・制約から解き放たれ、各々がその時一番自然な過ごし方をしてくれた結果ではないかと感じております。

文:架空カンパニーあしもと 染谷

【情報】
架空カンパニーあしもと『無為-在』mui/bui-zai
日時|2023年11月17日(金) 15:00-20:00
場所|BUoY 
参加者|山村佑理、宮本悠加、ミ兵chi、杉本音音、染谷樹
記録|関矢昌宏 
特設ページ|https://www.ghostcompany-ashimoto.com/mui-bui-zai
Special thanks|BUoY、山村佑理、そこに居るために

主催:無為フェス / BUoY


BUoYスタッフより

無為フェスについてはこちらの記事をご覧ください。


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