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<無為フェス -Vol.2-> #11 大沼由紀『フラメンコ舞踊とクラシック演奏家(チェリスト)の即興セッション』

2023年11月20日 12時45分 - 14時45分

フラメンコ舞踊家の大沼由紀と申します。クラシック演奏家のチェリスト下島万乃さんとの即興セッションを行うべく無為フェスVol.2にエントリー、11月20日12時45分から14時45分までの時間をいただきました。

この空間が面白いという評判は聞こえており、以前から気になっていました。偶然にも下島さんはこちらでの本番を経験したばかり。独特の空間意識が持てる場所です、との彼女の言葉に、期待が膨らみます。

当日、自分達でシャッターを上げ、暗い階段を降り、電気のスイッチを入れると、そこには想像していたより遥かに広い、なんとも不思議な空間が広がっていました。浴槽がある辺りが舞台っぽいのですが、だだっ広い空間の、入り口を入ってすぐ正面奥を踊りと演奏スペースとし、パイプ椅子を観る方のために並べます。釘打ちのフラメンコシューズはNGとのことでしたので、釘無しのものを持参。置いてある平台は使用可能とのことだったので、3箇所に配置し、その上で足を打つことにします。釘無しのシューズでも、浮きのある平台の上はかなり音が響き、フラメンコ舞踊の技の一つであるサパテアード(足の音)も駆使することが出来ました。

私はフラメンコ、下島さんはクラシック、専門分野が違いますので、ジャンルを超えたセッションになります。

―即興とは何か。ただ思いつくままに自由にやることではなく、その時その場に生まれようとするものを掴み、それを音に、踊りにすることだろうか。―

13時15分から14時半までの75分間ノンストップ、ある時はチェロの音楽に踊りが応え、ある時は踊りに音楽が寄り添い、または足の音が刻むリズムだけが鳴り響き、この空間から生まれようとする何かを、2人で一滴も漏らさずに掴もうとした集中の時間でした。

立ち寄ってくださった皆様の温かい拍手で、無事終了。BUoYという独特な空間が引き起こした音と踊りであったことは間違いなく、貴重な時間でした。ありがとうございました。


BUoYスタッフより

無為フェスについてはこちらの記事をご覧ください。


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