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ある闘争

今から約二万年前頃のはなしである。

北米大陸の西海岸、初期ホモサピエンスの二つの集団が水場を争っている。

ここまで読んで、

「ははーん、2001年宇宙の旅のパクリだな」

と思った人は割と年配の方だろう。

話を続ける。

この二つの集団は、よほどこの場所が気に入っているのか、性懲りも無く
のべつこの争いを続けている。

ある日、例の如く

「ギャー、ギャー、オッホ、オッホ‥」

とやっているうち、一匹いや一人のサピエンスが偶然石を持った手を振り回した。

そのはずみに石が手から飛んでいき、石はライバル集団の先頭にいたサピエンスの頭に当たった。

当てられたサピエンスは後ろに昏倒し動かなくなった。

当てた側のサピエンスは飛んだり跳ねたり大喜びしたが、やられた側は呆然とし、やがて倒れた仲間を引きずるようにして立ち去った。

この後、水場は当てた側の独占になったか。

そうはならなかった。

何と翌日もやられた側が水場へ現れたのである。

しかも何人かのサピエンスは手に大型獣の骨と思われる棒状の物を持ち、脅すように地面に叩きつけ騒ぎ立てる。

前日の出来事に味をしめた側は再び石を手に持ち、腕を振り回した。

しかし、石を手からはなすタイミングが分からず、騒ぎ立てていた仲間の頭に当たり昏倒させた。

相手は飛び跳ねて喜んだ。

投げることに失敗したサピエンスは、めげることなく、もう一度石を手にし腕を振り回した。

今度はうまく石が手から離れ、相手の先頭のサピエンスに向かって飛んだ。

ところが昨日のことで学習したのか、先頭のサピエンスは飛んできた石を棒状のもので、ものの見事に打ち返した‥


これがメジャーリーグの始まりである・・・


知らんけど・・・

文酔人卍



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