帰ってきたふくチャン

帰ってきた猫こと、フーちゃん。今から20余年もの間、朝、昼、夕の三食を我が家でもらい、寝泊まりしていたねこのフーちゃん。何事が起きたのか、4~5日前から姿が全く見えなくなっていた。

他人は勿論、家族にさえ決して捕まらない猫。テレビや店頭で宣伝されているいろいろな餌を与えても、いつもの餌しか食べない猫。

そんな猫が4日間も現れない。どこか良い飼主、居心地の良いところでも見つけたのかなー、とも考えたが、20余年も餌を与え、寝床までつくって可愛がっていたのに、からだにさえ触らせない猫が他所で暮らせるはずがない。家族の皆の意見だ。


猫の寿命は20年とは聞いたことがある。フーは我が家に来てからだけでも20年余も過ぎているから、本当はもっと年を取っているはずだ。

犬、猫など野生の動物は、自分の余命が来れば安住の地を求めて自ずからその地を求めていく、とも聞いたことがある。
では、フーもその地を求めて行ったのかなー、とも考えだしていた。

ヨーシ、あと一日だけ待とう。来なければ、安住の地へ行ったのだと諦めよう。そのタイムリミットの日の朝、猫小屋を覗いて見るとナーンダ来ていたではないか。そして窓を開けると入口まで来て,餌をねだっている。この恩知らずめ。心配させて、と言いながら餌をあげるともくもくと食べはじめた。ホントに恩知らずめが。

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