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井の頭公園の散歩(10)井の頭池が少し濁ってきた

 井の頭池が少し濁ってきています。1月には底まで見えていたのに、2月3月と透明度が落ちてきています。その理由を、井の頭かんさつ会代表の田中利秋さんに聞きましたら「池の水温が上がり、さらに日照も増えたので、水中の植物プランクトンが増えているからです。それと、冬の透明度が高かった時に地下水供給量を減らしたのをまだ戻していないようですから、池の水の入れ替わりがプランクトンの発生に追いついていないという理由もあると思います」と教えてくれました。
 植物プランクトンが居座ることができないほどの地下水供給量が常に必要だということが分かり、現在の井の頭池は、様々な人の手による継続的な保全活動が止まると、一瞬のうちに悪化してしまう脆弱な自然であるのでしょう。
 3月の初めは、水仙や梅が満開になり、早咲き桜も咲いて、まさに春の訪れを感じさせてくれます。ロシアのウクライナ侵略戦争を思うと、井の頭公園のぶらぶら散歩が、とても幸せな時間なのだと思うのです。


メールマガジン『ぶんしん出版+ことこと舎便り』Vol.10 2022/3/16

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