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マーケティング課題を集めたい:特定の層に興味をもってもらう

分析屋の下滝です。

以下の別記事のスピンオフです。

このシリーズ記事では、マーケティング活動における課題や、問題意識、取り組みとして何を達成したいのかといった事例を分析していきます。

今回取り上げる事例は、以下の記事です。

この記事では、森永製菓のチョコレートブランド「ダース」のプロモーション施策が紹介されています。スマートフォンゲーム『あんさんぶるスターズ!!』とのコラボに基づく施策です。

この記事の以下の部分に課題と呼べそうな記述があるように思えました。

コラボレーションのきっかけについて、森永製菓 菓子マーケティング部の吉積優氏は、「1993年に誕生した『ダース』は、2023年で30周年を迎えたロングセラーブランド。高い認知は獲得できているのですが、競合商品も増え、差別化も難しくなっている中で、常に新しい世代にアプローチし続けていく必要があると考えていました。今回、Z世代を中心とする若年層に『ダース』に興味を持っていただくにはどうしたらよいかと考えた際、いまや多くの人に存在する“推し”をきっかけに『ダース』に興味を持ってもらえないかと考えたのがはじまりでした」と話す。

https://mag.sendenkaigi.com/senden/202304/oshikatsu-marketing/025974.php

関係する要素を抜き出してみます。
<状況>
・既存の商品である
・高い認知を獲得できている
・競合商品が増えている
・差別化が難しくなっている
<問題意識・課題>
・常に新しい世代にアプローチし続けていく必要がある
・Z世代を中心とする若年層に興味を持ってもらいたい
<解決策>
・「推し」をきっかけにして興味を持ってもらいたい

ここでは、「状況」、「問題意識・課題」、「解決策」というような枠組みで整理してみました。記事の事例はダースですが、他の商品でも当てはまると思われるため、一般化しています。

特定の「問題意識・課題」は特定の「状況」において発生すると考えられます。「解決策」は、「問題意識・課題」を解決するものです。

また、現時点では「問題意識・課題」の厳密な定義は行わないようにしておきます。「問題」「問題意識」「課題」といった言葉の使い分けもしないでおきます。

以下、考察です。

法則として以下がありそうに思えました。
・当初の既存顧客の年齢が高くなっていくことは避けられない
・新たな若い世代が出現するのも避けられない

新たな世代は、認知のきっかけがなければ、そのブランドを知らないままとなります。したがって、ブランドのターゲットとする世代層において、未認知の新たな特定層に知ってもらう、興味をもってもらう、購入してもらう、というのは、多くのブランドで当てはまる課題(問題意識)だと思われます。

また、同じ年代でも世代によって価値観等が異なることがあるため(たとえばデジタルに慣れ親しんでいる、ブランドとの接触が発生するチャネルが異なる)、その世代に適した取り組みが必要となります。

続いて「状況」要素を分析します。
・既存の商品である
・高い認知を獲得できている
・競合商品が増えている
・差別化が難しくなっている

逆の状況、あるいは、個々の要素が部分的に逆でも同様の問題意識と課題が発生するでしょうか。
<状況>
・新商品である
・高い認知を獲得できていない
・競合商品が少ない
・差別化が容易
<問題意識・課題>
・常に新しい世代にアプローチし続けていく必要がある?
・Z世代を中心とする若年層に興味を持ってもらいたい?
<解決手段>
・「推し」をきっかけにして興味を持ってもらいたい?

「新商品である」場合は、この問題意識は発生しないと思われます。新しい世代も含めたターゲット層を対象とすると思われるためです。もちろん、優先的に、若い世代を対象とすることはありえます。

「高い認知を獲得できていない」場合はどうでしょうか。この場合も、メインのターゲット層の全体に対しての認知向上が先に行うことかも知れません。

「競合商品が少ない」場合はどうでしょうか。この場合は、メインのターゲット層での売上には課題感がないということかもしれません。課題感がないということは、解決する必要がないということです。

「差別化が容易」場合はどうでしょうか。差別化という言葉の意味にもよりますが、メインのターゲット層での売上には課題感がないということかもしれません。課題感がないということは、解決する必要がないということです。

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