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水着撮影会

水着撮影会に規制がかかったらしい。
詳しく知らない(し、調べてもいない)のだが、私のタイムラインを賑わせていた。
今日は出勤前に優雅にモーニングなんかしちゃおうと思って、近所の喫茶店に来ている。
ここでウマ娘やっちゃうのもなんか勿体無いよな〜と思って、それっぽくスケジュール帳と読まなければならない書類なんかを並べてみたりしたけど、その前にちょっとTwitterの確認をば、と思ったらコレだよ。

完全に私の脳内は水着撮影会に支配されている。

水着撮影会が規制され、水着撮影会ができなくなった。
そりゃそうだろうと思う。

私は地下アイドルの撮影会に参加したことがある。その撮影会のシステムは、こうだ。
同じ時間帯に何人かのアイドルがモデルとして登録しているので、自分が撮影したい子の枠を選んで申し込みをする。各回に上限の人数が決まっていて、あまり多すぎないようになっていたり、完全に2人きりにならないようになっていたり、その辺のことは事前に運営に把握されている感じなんだと思う。
当日は、1人の女の子にゴツいカメラを持った人たちがゾロゾロとついていき、いい感じの場所を見つけては女の子を囲んで撮影をし、また、いい感じの場所を探してゾロゾロと歩く。
時間は決まっているので、その時間をいかに有効に使えるかが重要だ。自分の撮りたい絵が決まっている人が急に仕切り出したりして不穏な空気になったりするのも、独特な空気感である。

正直言って異様な光景だなって思いながら、私もその群れの一員を担っていた。
普通に露出の少ない私服の女の子、もしくは露出の少ないコスプレやアイドル衣装だったとしても、1人の人間を囲んで撮影している様子は、異様と言わざるを得ないと思う。
それが水着のような露出の高い衣装であれば尚更である。


私の応援している子は、露出が好きではなくて、水着撮影会はしたことがない。基本的に私服での撮影だった。ちょっと装飾の凝ったタイプの私服を好むし、キャラクターにも合っているので、それなりに需要があったと思う。
でも、ある時、同じ回で参加していたアイドルの1人が当日の衣装は「水着」だと発表した。その途端、予約は殺到。まぁ、そうだよな。と思った。

水着撮影会に参加する撮影者の言い分はさまざまである。
露出が高いから好きという人もいるが大っぴらに公言できる人は少ない。
「水着だから」ではなく、「レアな衣装だから」撮りたいのだ、というそれっぽい理論をかざすタイプの人もいる。
推しのいろんな姿を見たいだけだという人もいる。

逆に、水着撮影会が苦手だという撮影者もいる。
露出が高いから撮りづらい、そのデータを持っているのが申し訳ない気持ちになってしまう。そうだよねって思う。
水着の時だけ、水着の子だけ撮り歩いている人が来るのが怖い。わかるよ。


ここまで私の体験を綴ってみたが、やっぱり、どう考えても、客観的にみて、異様なのだ。辞めさせたくなる気持ちもわかる。


そういう感情がありつつも、
だからと言って、突然開催できなくなるのは違うくない?ともしっかり思っている。

そもそも、
水着でなければ、異様ではないのか?

いや、じゅうぶん異様だ。

どんな衣装であろうとも、素人のモデルを素人の撮影者が寄ってたかって撮影している図は、それだけでもう異様なのだ。

どうしてプロの撮影なら異様だと感じないのだろうか。
多分、目的があるから。
雑誌に載せる、何かの宣伝に使う、など、撮らなければならない必要性があって、ビジネスでやっているから、外野がいろいろいうことではない気がする。
でも、素人の撮影者が素人のモデルを撮っているのは、何のためなのか、全くもって謎。
撮影者それぞれに何らかの目的があるんだろうけど、それがもうなんかよくわかんなくて怖いし、それらの思惑が入り混じって混沌としている感じが、異様で、気持ち悪い感じを生んでしまうのではないだろうか。



水着撮影会が規制された話に戻ると、今回の件の問題点はそこではないと思っている人もいると思う。
いくら第三者から見て異様であっても、当人同士が納得した上でやっていることに、外から何やかんや言う権利はないという言い分もわかる。
規制しなければならない部分があったとしても、その部分を制限するとかではなく、いきなり中止にするということが横暴なのだという言い分も、一理あると思う。


でも、
やってること異様だもんな、という感覚も、失ってはいけないような気がするのだ。


うまく言えないけど、、、

そこを無視して権利だけを主張していてもどうにもならない。
かと言って、異様で世間一般には理解し難いことをしているんだから迫害してもいいというのは絶対に違う。


すごく根が深い問題のような気がしている。

私は、すっかり冷めて、すこし酸味を増したコーヒーを飲み干した。
さ、今日も仕事だ。

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