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血を求めよ、さらば与えん。

20代後半、取り憑かれたように、献血活動をしておりました。400ミリリットルを献血した場合、3ヶ月程、間隔を空けないと再び献血できないのですが、私は嬉々としてその日を待ち焦がれていました。私の血を誰かが待っていると。私の血を誰かに早く届けなくてはと。ところがある日、あなたの血は破棄されている可能性があると宣告されます。肝脂肪が多い為です。脱糞しかけました。それからの私は失意の中、徒に時間を過ごしました。地球連邦軍の監視下に置かれ、クワトロに嘲笑われた、アムロのようです。誰の役にも立てず、ただただ血は体を巡り続けました。時が経ち、先日ふと献血の事を調べたところ、何と肝脂肪に関してかなり緩和され、この赤くたぎる血を、また誰かにご提供できるというじゃないですか!ジーザス!まだ僕には帰れる所があるんだ。こんな嬉しい事はない。出すぜ!全部!間違えて、400リットル抜いてくれ!生きるぜ!生かすぜ、命!

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