bunkajutaku

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最近の記事

音楽と風味

⌘ ズキズキワクワク 毎日の楽しみ朝ドラ「ブギウギ」。ついに「東京ブギウギ」誕生までたどり着いた! 最後まで見た朝ドラとしては「あまちゃん」以来。東京ブギウギ以降のスズ子さんの活躍は続くけど、あとひと月で終わるのはさみしいな。 羽鳥(服部)先生が中央線に乗って、当時ご自宅があった吉祥寺に帰る途中、電車の揺れのリズムからメロディが浮かび、慌てて西荻窪に降りて近くの喫茶店に駆け込み、紙ナプキンにメロディを走り書きしたエピソードが有名ですが、のちにその喫茶店は有名な「こけし屋」

    • ひとり。 (映画の時間⑦)

      平山さんは、渋谷区の公衆トイレの清掃員です。 早朝、近所の人が掃くほうきの音で目が覚めると、布団をたたみ、身支度をして、植木に水をやり、鍵とコンパクトカメラと小銭をポケットに入れ、家を出ます。 平山さんは、下町のスカイツリーが近い古いアパートにひとりで暮らしてます。メゾネットかな?一階は台所、二階に二間あって、風呂無し。 家の目の前にある自販機で缶コーヒーを買い、仕事用の車に乗って渋谷へ向かいます。 カーステレオで、お気に入りのカセットテープを選んで流します。今朝はキンクス

      • 映画の時間⑥

        小学3.4年に担任だったイトウ先生は、見た目は怖くてイカついのですが、面白くてものしりで特に自然科学分野の話しや、先生の子供の頃の話しを「ちょっと横道にそれますが…」って授業の合間に始めてくれるので、いつも楽しみでした。 毎年、ウチの庭や田んぼで見ることができたホタルが、3年生の夏に見れませんでした。 冷夏だったからかな?と、さほど不思議に思わなかったのですが、2学期になって「今年ホタルを見た人はいますか?」と先生に質問され、手を挙げた人はほとんどなく。 「今年は見れなかっ

        • Free hands #28

          ⌘ 手紙を書く。 散歩の途中、郵便局があったから、年賀状と切手を買った。郵便料金がコロコロ変わるから、ハガキや手紙が何円切手かわからない。 手紙って本当に書かなくなった。メールと違って、書くって難しい。ひとことカードに添える言葉すら簡単に頭に浮かばなくなった。 素敵なハガキや便箋を選んで、とりあえずの近況報告を。年賀状じまいをする方も増えて、年々書くハガキや手紙の枚数は減る一方だけど、たった数十円で先方の手元に届き、うちのポストに手紙が届くとうれしいという尊い時間と手間を忘

        音楽と風味

          Free hands #27

          朝は忙しいので、毎晩NHKプラスで「ブギウギ」を見るのが日課。今週は時代的にも辛い時代に突入しましたね。毎日泣きました。こんなにドラマに熱が入るのは「いだてん」以来。 リサイタルで披露された「大空の弟」は、服部先生の楽譜庫から発見されたというニュースを数年前に知りました。 録音も映像も残されていない、テンポや細かな指示もない、メロディ譜だけの未発表曲を、ドラマの音楽を担当されたお孫さんの隆之さんは、どう再現すればよいか?タイムトリップして、当時の本人に確認したいとおっしゃっ

          Free hands #27

          Free hands #26

          朝、目が覚めると身体中硬くて、そこいら中が痛い。なんだよう〜、まるでおばあちゃんみたいじゃないかよう〜。何でいつの間に私に断りもなくこんなに年をとってんだよう〜、と身体が起動するまでぐだぐだ言うから起きるのに時間がかかる。 手のひらを見る。手のひら。髪の毛、目、耳、足、全身、頭の中、心。生まれてこのかたの、ぜんぶの私。 こんなふうになんだよう〜、と嘆いても、いつかこの私にも、この身体にも終わりがきちゃうんだよな。 どんなに楽しいことがあっても、悲しいことがあっても、悩み苦

          テルミン自習室 #5

          ブギウギ東京篇始まった! 周りのキャラもクセ強めで楽しい。劇中の音楽も当時のオリジナルアレンジで演奏されるらしい。服部良一さんのお孫さんの隆之さんがドラマの音楽を担当されていますが、当時のスコアはほとんど手直し不要だったとか。音楽もダンスもプロフェッショナルが集結してる贅沢なドラマだ!これからも楽しみ。 いよいよスズ子ちゃんと羽鳥先生(笠置さんと服部先生)の二人三脚の道のりですな。会ってすぐに「ラッパと娘」の譜面もらって(次の日にまた渡された譜面が若干変わってて焦)「楽しい

          テルミン自習室 #5

          Free hands #25

          ⌘ ひとり旅 最近YouTubeでインパルスの坂倉さんのハイエースひとり旅をよくみている。ハイエースを運転して、ホテル車中泊やひとりキャンプを楽しんでいる。見てるとこちらものんびり旅気分な気持ちになって、いろいろなものから離れて、1人の時間を大切にしていていいなぁと思う。 子どもの頃にSNSとかなくて良かったと思っている。遊びでもなんでもあの頃のように自分の時間に集中したい。いまの世の中、余計なことが多すぎます。 坂倉さんのnote拝見しましたが、文章もうまいなぁ。 ⌘

          Free hands #25

          Free hands #24

          ⌘ グルーヴ養成ギブス? 私が生まれて最初に家族で住んでいた部屋は、お寿司屋さんの2階で、夜になるとお寿司屋さんのお客さんの賑やかな声が響くので、母は私を寝かしつけるのに苦労したそうです。私も眉間にシワを寄せながら寝る努力をしていたみたい。 で、やっと寝たところで、今度は父が帰ってきて、私を起こすのです。母の努力は水の泡。 「危ないからやめて〜」と、言う母のいうことを聞かず、半分寝ててぐにゃぐにゃの私を自分のひざに座らせて夕ご飯を食べ終わると「おっしゃ、一緒に聞こうな〜」

          Free hands #24

          秋の台所

          ⌘ トマトソース 先日、トマトをたくさんもらいました。 いま、トマトがけっこう高いのでとても助かりましたが、生で食べきれないので、トマトソースを作ることにしました。 手間がかかると思っていたので、今まで作ったことがなかったけど、作り方を調べたら意外と簡単でした。 トマトは、熱湯にくぐらせたら、すぐに氷水に冷やして皮をむき、ざく切りに。 玉ねぎは、みじん切り。 にんにくは、今回は手をぬいてチューブをつかいましたが、生のにんにくの場合は、香りと味の好みでひとかけらを潰すか細か

          singing & dancing star

          父の独身時代。 朝も早よから、父のアパートのドアをノックする音。 不機嫌に誰だ?と開けると、おじいちゃんが立ってる。 「ちょっと!東京来るなら連絡してよ!」と焦る父。おじいちゃんは、国鉄職員だったので、全国パスの乗車券で、休みの日はあちこちスイスイと旅行していた。時折、新潟から何の連絡も無くヒョイとくるから父は焦る。 「今日タカラヅカ連れてってもらえる?」 えー?オレ興味ない…とは言えず、せっかくの休みに父もおじいちゃんの観劇に付き合うことになります。 おじいちゃんは、めち

          singing & dancing star

          空間と音

          ⌘ 毎朝起きると、radikoをつけます。本当は、ラジオを受信して聴きたいのですが、住まいの電波状況が悪くてラジオを聴くことができないので仕方なく使っています。 もうだいぶ前に朝からTVをみるのをやめました。極力ネットも朝から見ません。 ちょっと横道ですが、寺田寅彦先生の「一つの思考実験」という随筆があって、寺田先生の新聞が無くても全然困らない論は、まるで今の時代に向けて書かれているんじゃないか?と思うほど的を得てるなと思います。 朝は天気予報と交通や電車の運行情報だけ知れ

          映画の時間 ⑤

          ⌘ 別冊宝島時代の「キューティー」を手に入れる。 当時、キューティーに載っているようなクラブファッションはピンとこなくて、古い映画のファッションや「装苑」を読んで、かっちりとしたミニマルなデザインの服を手作りしていた。 革靴をピカピカに磨き、毎日着るような白いブラウスまでわざわざクリーニングに出していたので、今から思えば、それはそれでキューティーに出てくる女の子達とは互角で、自分ではそれが普通だったつもりだけど、田舎では相当突飛だったかも。でも、その頃は流行とか、誰とも見

          映画の時間 ⑤

          ミュージックライフ

          ⌘ 父は小学校に入学してから高校3年生まで、学校の音楽の授業に一度も出たことないと、自慢げに言います。 「楽しい音って書いて音楽だから、楽しくない音楽はオレにとっては無用」 うわー、ここに不良がいますよー。 でもまぁ、そうだね。まちがってはいないかな? 小学校入学の年に戦争が始まったから、音楽の授業もそんな感じで、ちっとも楽しいわけがない。 学校の近くに家があったから、音楽の授業の間だけ家に帰って「子供の科学」とかごろ寝しながら読み、そろそろ時間だな、と学校に戻る。 当時

          ミュージックライフ

          Free hands #23

          ⌘ 帰省 今年は早めの夏休みをもらえた。いつものように在来線でのんびり帰る。夏のプレイリストを聴きながら、だんだん広がる空と緑を眺めたり、時々眠ったり。グリーン車に時々車内販売を売りに来てくれる声も心地よく。 東海道新幹線の車内販売が秋には廃止になるという。新潟で駅長さんをやっていた祖父譲りの鉄道好きなのに、鉄道に関わる仕事として、車内販売の仕事があることを忘れてて、転職して今からでも…と何度か思ったりしたけど。 まさかいつか無くなる職業になるとは思わなかった。最近は利便

          Free hands #23

          ファーストアルバム

          ※この記事は、2019年7月18日に投稿したものです。タイトルを変更して加筆、修正しました。 最近、盆踊りで教授の千のナイフを流している記事を見て、とてもよい風景だなと思った。盆踊りにちょうどいいテンポの曲だったんだ。私も輪に入って踊りたかった。きっと教授もすぐそこの空の上から楽しんでいたはず。 最近、細野さんのエッセイを読んだ。今年に入ってから、悲しみが寄せては返すを繰り返していて、YMO聴きたいなとレコードを探しても、フッと途切れて、シンとなる日が多かった。 エッセイ

          ファーストアルバム