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「森の小さな〈ハンター〉たち」を読んで見えてきた個人的なこと

2週間前に買ったこの本を、やっと最後まで読みました。

亀井さんという研究者が書いた、カメルーンの森に住む「バカ族」の子どもの民族誌。
手に取った理由は、文化人類学の具体論にそろそろ触れてみたかったから。これまで「文化人類学ってのはざっくり言うとこんな感じでね・・・」という総論ばかり読んできたので、そろそろ具体に触れたい欲が湧いてきたのです。

結論、読んでみてよかったなと。面白かったし、何より自分の関心に気づくきっかけになった気がする。

気づきその①
文化人類学者というあり方、方法論、その方法論がもたらす“何か”に、自分は関心がありそうだ。

この本の著者は、バカ族の集落に自作のテントを張り、自らもバカの子どもと同じように生活し、遊んで、その目線から子どもたちにむちゃくちゃ綿密なヒアリングを行った。バカの子どもたちの遊びをそれはそれは詳細に・粘り強く記録しているあたりは、正直「ようここまでやるな~」と感心した。

自分は「カメルーンの狩猟採集民」に対してここまでのモチベーションで好奇心を持てないのだが、文化人類学者とはそういう存在でいいのかも、対象は人それぞれでよくて、こういうやり方で人間を観察することが大好きっていうだけな人たちなのかも。

自分とは異なる文化の中にいる人々に対して、自分も同じ地平に立ちながら、徹底的に現場主義で・安易に抽象化せずに観察を繰り返し、泥臭く新しい発見を探す。そういう探求のあり方、アウトプットの出し方がカッコいいし、気持ちよさそうだ。

気づきその②
自分なりに関心が持てそうな対象・領域もありそうだ。

自分は何かにハマってもすぐに「フレーム好き」「メソッド好き」に陥ってしまい、あるところで中身がないことに気づいて急速に飽きる・・・ってのを繰り返しているのだが、こういう亀井さんのようなやり方で知りたいこと、同じ目線になってみたい人たちって何かあるかな?と考えると、意外といくつか思いついた。

  • 島に暮らす人々。
    これはほんとに自分でも理由がさだかではないのだが、昔から「島(離島)」の暮らしに関心がある。外界との交流に制限がある場所での文化の発展、独特な暮らしは見ていて飽きない。

  • クリエイティブビジネスに関わる人々。
    前職での大きな関心事だったのだけど、いわゆる右脳型=クリエイティブな人々と、左脳型=ビジネス寄りの思考をする人々の接点に興味がある。どっちに寄りすぎても、大きな仕事にはならない気がして。
    その営みを、前職のような職種だけでなく、いろいろなジャンルで見てみたい。

  • 移民などグローバルに移動している人々。
    これまた謎の本能的な好奇心なんだけど、「移動」してる人やその文化がやたらと好き。

・・・こんな感じ。こうやって並べてみると、なんらかの辺境にいる人々、それが結果的にオルタナティブな生き方に見える人々、っていうのに惹かれるんだな。

この気づき②は、次に読む本につながりそうだ。少し調べてみよう。

唐突に終わりだよ。




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