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【能登半島地震】「宗教者も被災者」宗援連が情報交換会

※文化時報2024年1月16日の掲載記事です。

 能登半島地震を巡り、宗教者災害支援連絡会(宗援連、代表・島薗進東京大学名誉教授)は8日、日本臨床宗教師会(鎌田東二会長)との情報交換会をオンラインで行った。現地で支援活動に当たった稲場圭信・大阪大学大学院教授が状況を伝え、今後の方針を討議。曹洞宗系のシャンティ国際ボランティア会(SVA)、真如苑救援ボランティアSeRV(サーブ)、天理教災害救援ひのきしん隊などと連携することを確認した。

 島薗代表は「東日本大震災や熊本地震と比べ、半島で被災地に接近しにくいのが特徴。長期化を視野に入れて取り組む」と述べ、「曹洞宗や真宗大谷派など伝統仏教の寺院が多く、宗教者自身も被災者。宗教や宗派を超え連帯することが重要になってくる。心のサポートでは臨床宗教師=用語解説=の役割も発揮されるだろう」と話した。

 宗援連は、東日本大震災の発生直後から支援に取り組んだ宗教者が、情報交換や効果的な支援を求めて2011(平成23)年4月1日に発足。国内の宗教関係者、行政、研究者、報道関係者と共に、災害支援や防災に関する相互啓発を行っている。

「むすびえ」が基金

 認定NPO法人全国こども食堂支援センター「むすびえ」(湯浅誠理事長、東京都渋谷区)は、「令和6年能登半島地震こども食堂応援基金」を立ち上げた。資金や物資の支援を想定し、日頃から連携する金沢市の団体を通じて情報収集を進める。富山、福井、新潟各県にも支援を広げる。

【用語解説】臨床宗教師(りんしょうしゅうきょうし=宗教全般)
 被災者やがん患者らの悲嘆を和らげる宗教者の専門職。布教や勧誘を行わず傾聴を通じて相手の気持ちに寄り添う。2012年に東北大学大学院で養成が始まり、18年に一般社団法人日本臨床宗教師会の認定資格になった。認定者数は23年5月現在で212人。

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