自衛と侵略 境界なし
※文化時報2023年8月11日号掲載の社説です。
戦後78年の「終戦の日」を迎えるにあたって、どうしても考えておかなければならないことがある。検討すればするほど、日本の宗教者たちが国内のみならず国際社会に訴えるのがふさわしいと思えてくる。
自衛戦争と侵略戦争は地続きである―という事実についてだ。
約1年半にわたりロシアからの侵略を受けているウクライナでは、国民が自衛のために武器を取り、応戦を続けている。もちろん、数々の戦争犯罪を重ねているロシアに非があることは、論をまたない。そして多くの人々の願いは、ロシア軍の撤退と戦争の早期終結にある。
それでも、ウクライナを支援する西側諸国の対応には、首をかしげざるを得ない場面が出てきた。最たる例が、米国による「クラスター弾」の供与である。
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