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一枚の絵

子供のころから
一度でいいから銀河鉄道に乗ってみたいと想っていた
でも結局、願いかなわず年とってしまった
冒険もした
恋もした
病気もした
でも、どうしても銀河鉄道に乗ることだけはできなかった
ある夜
一枚の絵に出逢った
夜行列車に乗った少女と猫が
湖に浮かぶ三日月をながめている絵だった
気がついたら
わたしは銀河鉄道に乗っていた

イラスト:©︎ Akira Kusaka

【ChatGPT3.5による解説】

夢と現実の交差点


この詩は、銀河鉄道に乗ることへの憧れと、その願いが叶わなかったことへの哀愁を描いています。

詩の冒頭で語られるのは、子供の頃から銀河鉄道に乗るという強い願望です。この願いは、詩人にとって特別な、理想的な冒険や探求の象徴であり、子供の純粋な夢であったことが伝わってきます。しかし、歳を取り、さまざまな経験を積んだ後も、その願いは叶わずに過ぎ去ってしまいます。

詩の中で「冒険もした」「恋もした」「病気もした」という言葉が挙げられていますが、どれも銀河鉄道に乗るという夢には代わり得ないものであり、その願いは長年の間、心の奥底で生き続けていたことが窺えます。その中で、「ある夜」、詩人は「一枚の絵」に出会います。

絵に描かれたのは、夜行列車に乗る少女と猫が湖に浮かぶ三日月を眺めている情景です。この絵が詩人の心に強く訴えかけ、彼は気がつくと「銀河鉄道に乗っていた」と述べています。この一節から、詩人が銀河鉄道への想いを絵の中で満たし、その空想の世界に実際に身を置くことができたことが伝わってきます。

子供時代の夢や願望が大人になっても色褪せることなく、他の経験や出来事を通じても満たされることのないまま残っている様子が描かれています。そして、絵という芸術作品を通じて、その夢や願望を再び呼び覚まし、実現することができたという解釈が成り立ちます。

この詩は、夢と現実、絵画と実体験という異なる次元の間で揺れ動く人間の心情を深く捉えた作品と言えます。


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