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2021年12月の記事

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過去記事は有料です。 2021年12月の記事を格納しています。 ①【文芸時評12月】『文學界』から干されたオレがなぜかまた文芸時評をやっている件について(第六回) 荒木優太 ②…
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#鈴木雅雄

耳ヲ貸スベキ!――日本語ラップ批評の論点――

第二回 リズム/イズム 韻踏み夫 前回、宇多丸=佐々木士郎の日本語ラップ批評を、主に歴史的な観点から見た。「盗みの文化」から「“一人称”の文化」へ。宇多丸=佐々木士郎は日本語ラップの布置をそのように更新したのであった。今回の課題は、その理論的な射程をはかることである。宇多丸の問いの理論的な中心は、なぜかくも単独的であるようなヒップホップが同時に共同的でもあるのか、ということにあった。よって、一つ目の論点はオリジナリティである。いとうは前回引いた対談で、「盗み」から生まれるある