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メモオフ「伊吹みなも」シナリオ考察。

 メモオフことメモリーズオフシナリオ考察の二回目。
 今回は伊吹みなもちゃんです。
 病弱でなかなか学校に来られず、ツインテールに大きなリボンというかわいらしさ。けれど自分が子どもっぽいことをコンプレックスにしている、絵を描くことが趣味の下級生です。
 以下ネタバレが含まれますので未プレイの方は注意してください。

 この子は登場したときから智也のことを気に入っている様子なので、なんでだろうと思っていた。
 終盤その謎は明かされる。なんと彼女は彩花の従妹だったのだ。
 それはみなも自身が告白するという設定となっているが、ここでいろいろとモヤモヤさせられた。

 ①なぜみなもは彩花の従妹だということを黙っていたのか?
 これは、智也に過去のつらい記憶を思い出させたくないという配慮と、彩花に関係なく自分自身を見て欲しいという願望が入り混じった結果だと思われる。
 しかし黙っていても、いつかは明るみに出ることではあるだろう。
 また、のちに明かされる彩花がみなもの唯一のドナーであったという事実も、問題に深い影を落としている。
 みなもは知っていたかわからない(知っていたから隠していたのかもしれないが、直接的には描写されていない)が、智也は彩花の死の原因を作ったのは自分だと思っている。その苦しみが、この物語の核となっているのだ。


 それより謎なのは、この告白をきっかけに智也までもがみなもとの交際に積極的になるあたりである。
 普通心理的にワンクッション置いてほしいと思うのは私だけだろうか。
 もともと智也はみなもに惹かれていたようだから、何か別の力が働いたのかもしれないが、ここがよく理解できなかった。

 ②なぜ唯笑はみなもが彩花の従妹だということを黙っていたのか?
 唯笑は以前からみなもの知り合いだった。彩花との関係性から考えて、みなもと彩花が親せきだということを知らないとは考えにくい。
 みなもが黙っていたという可能性はなくもないが、人間関係から考えてそれは不自然だろう。
 知っていたと仮定した場合、唯笑の心の傷がとても深く、智也にことさら彩花の名前を発したくないほどになっているのか、彩花とは関係なくみなもと智也がしあわせになってほしいと思っているかのどちらかだと心情を推測できる。
 いずれにしても唯笑が心配な状況である。

 みなも編ラストまでシナリオを見たが、謎が残る終わり方であった。いずれ、明かされる真実もあることだろう。


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