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Awichから学ぶ前向きな美学

(本記事の注意)
本記事は、『SUPER DRY SPECIAL LIVE Organized by ONE OK ROCK 』2024年5月19日ベルーナドーム、出演アーティストAwich/ONE OK ROCKの公演内容に触れた記事です。公演内容を知りたくないという方は、ブラウザバックして下さい。
また、筆者のライブ体験の記憶を基に本記事を作成しています。そのため、記憶違いにより、事実とは違うことを記載している可能性があります。どうかご容赦ください。軽い気持ちで読んでいただければとおもいます。

私はHip-hop初心者

そもそも、ONE OK ROCKのロックファン層とHip-hopファン層が重なることがあるのかしら、、、と疑問でした。ロックミュージシャンの対バン相手でHip-hopアーティストが出演するって、結構珍しいんじゃないかな。。。盛り上がるんかいな、、、なんて思いながら、ライブ会場へ向かう電車の中でAwichの曲を数曲聴きました。

率直に、メロディーやビート(?)が凄く重い感じがしました。普段、ポップスやロキノン系のロックを聴いてるからか、それらと比較するととても重たい。(自分の語彙表現力が無いのでうまく表現できないのですが、、、)。

いつも聴いてるメロディーに合わせてノリノリで踊れるような曲ではないなってイメージで、私にとっては、結構とっつきにくいジャンルの曲だなと思いました。(脳死で楽しい気分になる曲が大好きです。)

さて、ベルーナドームに着きました。

ベルーナドーム(旧西武球場)

会場内撮影禁止なので写真はないのですが、とんでもないデカさですね、、、めちゃくちゃ大きいしめっちゃ人がいる。。。私は、大勢の人が集まってるのを見るだけでテンションが上がる奇行種。

AwichはHip-hop Queen

さて、Awichの公演がスタートしました。
彼女の歌、パフォーマンス、演出に至る全てで圧倒されました。
最初のAwichと名乗った時の、ドームに響き渡る重低音、とんでもない量と動きをする紫のレーザービーム、そして、揺るぎない自信に満ち満ち全てを飲み込む彼女の存在感から構成される絶妙な配分でマッチしたライブ空間によって、完全に心を鷲掴みにされました。

いや、とにかくAwichの存在感、オーラ凄すぎるわ。覇王色の覇気纏えるタイプの人やわ。間違いない。

彼女自身自称し、ONE OK ROCKのTakaが認めていたが、Awichは日本のヒップホップ界のQueenなのだろう。

Awichらしさを表すMC

特にAwichのMCが私にとても刺さった。というか、この事だけを書こうと思ったのに、ダラダラと色々書いてしまった。反省。。。

彼女は、最近ニューヨークでの音楽フェスに出演したらしい。その時にあった出来事を話しはじめた。

さっき歌ったRememberっていう曲の途中で、ステージ足元のモニターに気づかず、ぶつかって転んでしまった。転んだけど、私はマイクを歌い続けたぞ!

『SUPER DRY SPECIAL LIVE Organized by ONE OK ROCK 』2024年5月19日ベルーナドーム公演 AwichのMCから

ここで、観客からの歓声が上がる。ただ転んで立ち上がっただけの出来事を話しただけでこんなにも盛り上がるのかと、正直ちょっと冷めた目で見ていた。
こんなに共感(?)の声援を貰えたら、凄く自己肯定感が上がりそうである、より無敵な自分になれそうだなと。

その後の、MCでこう言ってやったよ。
これは人生の縮図だ。このステージのように、万全な準備をして完璧に仕上げたつもりでも、思いがけない何かにつまづいて転ぶことがある。でも、転んでも、またすぐに立ち上がればいい。今までの人生の中で、転ぶことがあっても、私はすぐに立ち上がって進んできた。これがAwich、ピース。って言ってきてやったよ。

『SUPER DRY SPECIAL LIVE Organized by ONE OK ROCK 』2024年5月19日ベルーナドーム公演 AwichのMCから


うおおおーーー、カッコ良すぎんか!?!?笑

このMC30秒前の自分の冷ややかな思考が完全に消え去り、彼女が何が何でも前に進んでやるっていう意思を感じ、私の心を強く打った。

多分、英語で話をしていただろうから、確実に名MCになっただろうと思う。観客も沸きに沸いただろう、、、その光景を生で見たかった。

ただ間違いないのは、Awichが、アメリカの観客たちに強烈なインパクトを残すことに成功し、鮮烈なデビューになったということだ。日本を代表するhiphopアーティストの一員であるだろうし、自称していたが、彼女が日本のヒップホップ界のQueenであることに間違いはないだろう。

使い古されたフレーズに共鳴した理由

ただ冷静に考えると、『転んでもすぐに立ち上がる』っていうフレーズには目新しさは全く無い。というか、むしろ聞き飽きたくらいに聴いたフレーズだ。

でも、何でこんなに心に響いたんだろうか。
ちょっと考えてみると、こんな感じだろう。

初の海外フェス出演時のトラブルと、自身のこれまでの人生との共通点を見いだし、曲演奏後のMCへ即座に反映させる。短い時間の中で発揮する洞察力と瞬発力が非常に高い。

観客と一体となり時間が動的に流れる環境の中で、彼女が起こしたミスを、彼女自身の機転で観客と共に一つのドラマへと昇華させた。

私は実際にその現場に立ち会ってはいない。しかし、彼女の自信に満ちたMCを少し聴いただけで、上記のようなドラマ性をありありと感じることができた。

そんなドラマ性があったからこそ、彼女の言葉がより深く沁みたのだろうと思う。

新しい出会いに飛び込め

という事を考えつつ、Awichの奏でる音楽に身体を揺らす。

途中、フューチャリングしているアーティストが出演したり等し、会場は大盛り上がり。どの曲も凄くいい。というか、音源で聴くよりも、断然生で聴く方がよく聴こえるし、ライブ映えするアーティストだと思った。最高にカッコいい。

帰りの電車の中で、めっちゃくちゃ熱中して今日のプレイリストを作った。真剣に、熱中し過ぎて、電車二駅くらい乗り過ごしてしまいました。。。帰れなく所だったわ危ねえ。

いつも聴いてるメロディーに合わせてノリノリで踊れるような曲ではないなってイメージで、私にとっては、結構とっつきにくいジャンルの曲だなと思いました。(脳死で楽しい気分になる曲が大好きです。)

こんなこと思っていたのにね、手のひらはくるくる返ります。


今日の出会いは、ひとえにONE OK ROCKのお陰だと思います。こんな熱い音楽が、また、こんな凄いアーティストがいるなんて知らなかった。音楽最高!!!この場を作ってくれた、ONE OK ROCKにとても感謝します。

食わず嫌いせず、怖いもの知らずの精神で、色んな新しい音楽に触れていきたいし、音楽だけじゃなく、これまで触れてきてこなかった文化や経験に触れていきたいと思いました。自分の知らない世界(や気持ちに気づかせてくれること)がそこに広がっているし、面白いことがたくさんあるな、ということを確信させてくれた1日でした。

おしまい。

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