「希望の郷 東村山でのダンス日記200713」

こんにちわ。ダンサーの田中朝子(チャコ)です。

本日は、初めて「希望の郷 東村山」に行ったので日記を書かせていただきます。


今週のリーダーはベテランの喜入さん。
わたしは全くの初めてだったので駅で待ち合わせて施設へ。

施設内は、エレベーターも階段も、全ての出入り口で鍵が必要で、利用者さんが勝手に出入りできない造りになっていました。

そんな厳重な施設初めてだったので、この時点でかなり緊張しました。

「どういう利用者さんなんだろう…」

恐々、部屋に入ると、そこには3人の利用者さんと1人の職員の方が。

背の高く大柄な男の子
髪の長い女の子
大人しそうな細め男の子がいました。

女の子の方に、喜入さんが話しかけると、女の子はスラスラと喋って返してくれます。

喜入さんが私を差して、新しい子連れて来たよ。名前つけてあげてよ。
と言うと、その子は私の顔をみるなり

「メロン!」

と言い放ちました。(笑)

…メロン?

私のどこにメロン要素があったのか、その日は紫のTシャツを着ていてたし、そんなに丸い体型でもないと思うのだけど…(笑)
その子のとんでもな発想に驚きました。
同時に、それまで持っていた緊張感もどこかに消えました。



さて、そんな喜入さんとメロンによるダンスクラスでは

ジブリのさんぽ
髭ダンス
アラジンのアホールニューワールド
崖の上のポニョ
等々…

とっても楽しいラインナップで、何かになりきったり、リズムに乗ってみたりと、楽しく体を動かしていきました。

特に「輪になって踊ろう」や、「線路は続くよどこまでも」は、
みんなで手を繋いで大きな円をつくったり、友達の肩に手を乗せて歩くので、人と触れあえるのが楽しいのか、参加率が高かったです。

私も、久しぶりにかなり人と触れあった時間でした。

最近は、電車でつり革捕まるのも気が進まないし、
顔を見合わせて話す人も限られていて、メールかテレビ電話がほとんどなのですが。

やっぱり人と触れあえるって良いですね。楽しい!

利用者の方の表情を見て、やっぱみんなもそう思うよね。
と安心しました。

しかし、やはり利用者さんの気分には波があり、急に何か叫び出して動き回ったり、部屋の端っこに固まって動かなかったり、靴を脱ぎ出して、全然はいてくれなかったり、すごーく顔を近づけてくるなと思ったら、私のマスクを急に引っ張ってきたり…
終始、目が話せない状態で、そういった意味では気が抜けない時間でした。


最後に、クラスが終わって、全員がそれぞれに帰っていくのですが、小さな女の子が部屋に残っていました。
その子とは会話ができなかったので、握手しようと手を出すと、きゅっと優しい力で握ってくれました。
まあ、可愛いなあ、と思っていると、
その手を自分のお腹にポンポン当ててリズムをとり始めました。

ポン、ポン、ポン、ポン、、

止まりません。

??…触ってほしいのかな?

ポン、ポン、ポン、ポン、、

優しくて心地よいリズムで、
お腹も柔らかくてなんだか癒されました。

どういう意味なんだろうか?

よくはわからなかったけど、優しく手を握り返してみました。

その時なんだか、なんとも言えない気持ちになりました。

言葉じゃなく体で気持ちを伝えようとする瞬間、本来ダンスの原点ってそういうものだったのかなって思います。

不思議な、だけど心地よい瞬間でした。


これは余談ですが、
私の母は特別支援学校の教師をしています。
昔から生徒さんの話をよく聞かされていて、家によく電話もかかってきてたし、小さい頃は一緒に遊んだり、学習成果の演劇の映像等も、よく自慢げに見せてくれていたのですが、
その日はその時の記憶が、バーっと思い起こされました。

昔、母の部屋には生徒さんからもらった絵や手紙や写真がいっぱい飾られていて、母が生徒さんにあげた愛情と、それをちゃんと理解して信頼していた生徒さんのことがよくわかって、子供心にそれがなんとも言えず。
自分のことのように嬉しく感じていました。

久しぶりに、あの時のとてもピュアな暖かい気持ちを思い出せた気がします。


最近、不安定な天気が続いていたり、人に触れあうのが怖かったり、色んな心配事がたくさんありますが、健康で生きている今を大切に、せっかくの毎日、人に優しく、明るく生きていきたいですね!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。チャコ(メロン)でした。

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