頭を抱える
ひとにはね、思い出したくないことがあるのね。
はずかしかったり、やりきれなかったり、情けなかったり、さびしかったり、かなしかったり、不安だったりしたこと。
もうもう封印してしまいたいよね。
誰かを傷つけてしまったという記憶も思い出したくない。
けど、絶対になかったことになんかできないんだなあ。
時々、深いところから湧き上がってくる、困った記憶と対峙して、わああと頭かかえて赤面して大泣きして落ち込んだりするんだよなあ。
だから、このひとに傷つけられたと思っているひとが、そのことを忘れてしまって、そんなことはなかったことにしてしまっているのに気づくと、猛烈に腹が立ったりする。
そのひとも忘れたいことだからかもしれないのだけれど、足を踏んだひとは忘れてしまっても、踏まれた人は決して忘れないよ。
でもって、あたしもまた、そんなふうに、誰かの足を踏んだまま知らん顔をしていたりする。
そして、そのことを思い出してしまって、またわああーと頭を抱えている。
読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️