そんな日の東京アーカイブ 六本木
日比谷線六本木駅から歩くこと5分。角を曲がって進んでいくとこんな建物が見えてくる。
それは新国立美術館。色といい形といい、横臥せる波打ちビルディングという感じだ。黒川紀章さんのデザインだという。
近づいてみるとその波打ちの表面はこんな感じで
出入り口で上を見上げるとこんなふうで
内側から外をみるとこんなふうで
中はこんなふうで、ちょっとスペースコロニーという感もあるのだけれど、ひろびろとしていてせいせいする。
展示されているのは異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005 ポンピドー・センター所蔵作品展。
展示された絵の抽象度が高くなるにつれ、どうも足早になる。色彩と形のバランス感覚の違いなのだろが、あたしにはなにかしらの抗体ができてしまっているようで、現代詩人の難解な詩を読んだ時と同じような気分になる。
まあ、こちらのアンテナが拾える周波数の幅が狭いのだろう。なにがどうこういうことではなく、
ただ好き嫌いの問題なのだとも思うのだけれど・・・。
そんな館内で、あたしの前を、あごひげを蓄えたフランス語を話す男性が、金髪の幼い娘を抱いて回っていた。
むろん、彼がなにを話しているかなんて、わかりようもないのだけれど、ピカソの青い女のひとの絵の前で立ち止まった男性は、絵のほうへ指し伸ばした腕を左右に動かしながら、娘の耳元へながながとなにごとかの説明をしていた。
娘は男性の首に手をまわし、あごひげに額をくっつけて、時折うなづきながらその話を聴いていた。
それは幸せの構図のようだった。
読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️