漫才 「パンダリン・ジン」

「パンダリン・ジン可愛いですよね」

「それはイカ天出身バンドと動物のコラボ?ちょっと聞いたことないですね」

「だからさ、今日はパンダリン・ジンのね、良い所を皆で話し合おうよ!いち!白と黒!」

「勝手に仕切るのやめて?カラーリングとか言われても困りますから。あのさ、恥ずかしながらパンダリン・ジンのことあまり知らないんですけど」

「え?もしかしてあなた、5年前カリフォルニア州から来たバックパッカー?」

「何その歪んだ推理。私はね、パンダも分かるしジッタリン・ジンも分かるけどパンダリン・ジンは全然分からないのよ。」

「ああごめんごめん。最初からそう言ってくれればよかったのに」

「最初からその話しかしてなかったよね?」

「じゃあ一万円を持参して説明するとね」

「それを言うなら満を持してだよ相棒」

「私ジャイアントパンダのこと昔からパンダリン・ジンって呼んでるのよ。それだけ」

「え?シンプルになんで?」

「呼びやすいじゃない。」

「あんた、ジャイアントパンダってあだ名3文字だよ?」

「さとし?」

「違うよパンダだよパンダ。この方が簡単だし皆に伝わるでしょ?」

「へー、でも私の周りはみーんなパンダのことパンダって呼んでるけどねー」

「今のは友達全員パンダリン・ジン呼びしてる奴の余裕でしたよ?」

「なんか?パンダとか?この人言ってますけど?みーんなパンダって言ってますからー!」

「ねぇどういう気持ち?パンダリン・ジン指摘されて恥ずかしいの?」

「は?別にドキドキとかしてないから」

「あ、ちょっと不貞腐れるのは違うじゃない」

「未練ないからハイキング行こうかなーとか思っただけだし?」

「え?」

「いいよ、パンチアウトでもノックアウトでもしてきなよ」

「ねぇ下手な韻踏みつつジッタリン・ジンの初期のアルバム名入れた言い訳してくんのだけはやめて?」

「あとさ、パンダリン・ジンのリンジンって別にジッタリン・ジンからとってるわけじゃないから」

「あれ、そうなの?じゃあ何から来てるかだけ教えて?」

「リンチンチュウ」

「え、待って。林檎酒って書いてリンチンチュウって読むお酒?」

「そうだけど」

「やるじゃん、相棒。中国語読みでちょっとパンダの出身地に寄せてあげてる辺り?気遣えるねー。さっきからジッタリンジンとか言ってごめんなさいね」

「へへ、パンダ喜ぶかなって」

「もうパンダなんて林檎酒みたら大喜びなんだからさ。決めたよ、私もこれからパンダのことパンダリン・ジンって呼ぶからさ」

「気分良くなってきた!ちょっと先行くわ!上野のシャンシャン・ジンに会ってくる!あざした!」

「おいリンチンチュウからリンジンをとった辺りから全然分かんなかったな。てことで一旦やめさせていただきます。」

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