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番外 「思いがけない入院・手術」

 後期高齢者になった途端に、大腸がんの手術を受ける羽目になりました。今回は、その体験について書いてみたいと思います。

 発端は、かかりつけ医で毎年受けている定期健診の胸部レントゲン検査で、右肺に2.5cm大の影が見つかったことです。

 すぐ市民病院で受診するよう促されCT検査をしたところ、意外なことに、大腸にかなり進行したがんが見つかり、即入院・手術をすることになりました。

 肺のほうは、生検が上手くいかず「肺がんの疑いあり」との診断だったのですが、大腸のほうは、ステージ4との診断で即手術ということになったのです。

 「手術は腹腔鏡手術で始めますが、恐らく開腹手術になるでしょう、場合によっては人工肛門になるかもしれません」と告げられ、手術の前日には、人工肛門設置に備えて腹筋の位置にマーキングもされました。

 そして迎えた手術ですが、幸いなことに、腹腔鏡手術だけで患部の摘出を終え、人工肛門の設置は免れました。

 手術前の準備期間も含め25日間入院しましたが、ようやく退院し元の生活に戻れたところです。

 全身麻酔での手術だったため、「もしかしたら、手術中に体外離脱体験ができるのでは?」と淡い期待を抱いていたのですが、残念ながら、それはありませんでした。

 その代わり、ちょっと不思議な体験をしたので、それについて書いておきたいと思います。

 その体験は、手術直後、ICUのベッドに寝ているときに起きました。正確に言えば、睡眠中ではなく、目が覚めている状態で起きました。

 目が覚めたので周りの壁や天井を眺めていたのですが、疲れてきたので目を閉じたのです。そしたら、閉じた目の前に、淡い緑白色一色の光に包まれた不思議な光景が見えたのです。

 光景といっても、光の中に円筒形(?)をした小さな何かが見えただけですが、その円筒形の何かが私の後をついてくるように思えたのです。

 目を開けると、また病室の壁や天井が見えるのですが、目を閉じると、さっき見えていた光景の続きが見えるのです。

 何だろうと思って、4~5回、目を開けたり閉じたりを繰り返してみましたが、やはり目を閉じると同じ光景の続きが見えるのです。

 意識ははっきりしていましたので、起きている現象が何なのか私なりに推測しましたが、直感的に私が感じた結論は、肉体が傷ついているのだから当然意成身・意生身(=幽体・霊体)も傷ついている、私の後をついてくる円筒形のようなもの、それは、意界(=あの世)における医療ロボットのようなものではないか、傷ついた意成身・意生身(=幽体・霊体)も治療を受けているのではないか、というものでした。

 真相は分かりませんが、何故か、その時、私はそう感じたのです。

 この不思議体験は、その時一回限りで、その次に目を覚ました時には、全く普通で、何も起きませんでした。

 それから、もう一つ、私が期待していたことがありました。

 それは、今私はこうして、「仏教復元プロジェクト」と題した記事をnoteに連載していますが、正直なところ、私のこの人生における使命は何なのか、ということがもう一つよく分からないのです。

 その使命というか、人生の目標が何なのか、何らかの形で啓示されるのではないかと密かに期待していたのですが、残念ながら、今回は何事も起きませんでした。

 「万事、成るように成る」、これが、私が釈尊の仏教に関心を持つようになって体得した真理の一つです。

 今回の入院・手術も、起こるべくして起きたこと、だと私は認識しています。

 今後の私の人生が、どう展開するのか皆目見当がつきませんが、少なくとも、釈尊が証得し弟子達に伝授した仏教はシンプルで分かり易いものだったということだけは、後世に残る形で発信しておきたいと思います。







 





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