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ARCHERYコラム #7 【射法八節/リリース】

執筆者

光永嶺(ミツナガ レイ)24歳
アーチェリー歴は15年ぐらい、ぼちぼちベテラン。
2017年〜2021年まで同志社大学アーチェリー部在籍。
主な戦績:2018全日本Tベスト16、2019インカレT4位

Ⅰ. はじめに

こんにちは!BUKATSU PROJECTの光永です。
3月に入り少しずつ暖かくなってきましたね〜
大学生の方々は4月からのシーズンスタートに向けて、春休み練習真っ只中!という具合ですかね!
自分の経験的にも、この3月の追い込みが一年で最も成長できる機会だと思うので練習頑張っていきましょう!
ということで、ARCHERYコラム第7回目は、
【リリース】について書いていきます。
今回の【リリース】と第8回の【フォロースルー】をもって、シューティングの仕上げ!とも言える動作です。
それでは今回も楽しく、
ARCHERYコラム第7回目【射法八節/リリース】について見ていきましょう!

※前回第6回【伸び合い】の記事は↓こちらです。
https://note.com/bukatsu_project/n/n902fb1d0c9b4

Ⅱ. 射法八節とは?【再掲】

シューティングにおける8つの基本の動作(射法八節)

射法八節とは、
シューティングの一連の動作を八つの基本の動作に分けたもの
であり、上図の8つから構成されています。
そしてこれら8つの動作は射法八節と大層な名前が付けられるほどに、
アーチェリーにおいてとても重要な動作です。
この1つ1つの動作のポイントを理解し、
着実に技術を身に付けていくことが、
点数UPや綺麗なフォームの習得に直結します。

僕自身これまで様々なトップ選手を見たり、
話を聞いたりして来ましたが、
どの選手も意外と複雑な動作は意識しておらず、
徹底的に8つの基本的動作の精度を上げて上達しているように感じています。
アーチェリーは決して複雑な動きをするスポーツではなく、再現性を高めるスポーツです。
基本に忠実に、技術を磨いていきましょう!

Ⅲ. 射法八節その⑦【リリース】

リリースは的中に直結する

※今回「リリース」として扱う対象は引き手側の動きとします。
リリースとは、その言葉通り弦を「放す」動作であり、「射つ」というシューティングそのものを意味する動作とも言えます。
アーチェリーは正確に矢を飛ばすスポーツなので、矢を送り出すリリースはまさに的中に直結する動作です!
それゆえに、ここまで過去6回分解説してきた動作は全て、「いかに正確にリリースできるか」のためにあると言っても過言ではないかと思います。
やはりトップ選手を見ていると、他の動作に少し粗さがあっても、リリースが下手だな、という人はほとんど見ません。みんなリリースが上手い。
では、上手いリリースってなんなんだ。どんなポイントを押さえれば良いのか。これから見ていきましょう!

Ⅲ-1. リリースのポイント①「首に沿いながら」

トップ選手のリリース

リリースはただ弦を放せば良いというものでもなく、リリースする手の軌道を追求するべきです。
リリースは一般的に、弦を放すと同時に手が引き手方向にスライドしていきますが、この時、
リリースが首に沿いながらスライドしていくことを意識しましょう!
上の画像のように、リリースした手の人差し指が常に首に接地しているようなリリースができると理想的です。
ちなみに、なぜ首に沿わせることが重要なのか、手が首から離れると良くないのかというと、弦の返りがブレてしまうからです。
もしリリースが首から横方向に遠く離れる形になっていると、指が弦を横方向に弾いてしまい、細かく見ると弦が横ブレをしながら返ることになります。そうなると当然、矢も横ブレの影響を受けますので結果として的中精度が落ちる、ということです。
したがって、
リリースは弦の返りをブレなく送り出すために、
指は弾くのではなく抜けるように!首に沿いながら!することが重要です。

Ⅲ-2. リリースのポイント②「肘で先導する」 

リリースは肘で先導する

次に、
リリースは肘で先導する、ということを意識しましょう。
肘で先導するということはどういう事かと言うと、リリースで手が引き手方向に動いていくその動きを、肘から動くようにしましょう!ということです。
上の画像のようなイメージで、肘もしっかりと引き手方向に動いていくことが重要です。
事実としてリリースは指・手で弦を放す動作のため、どうしても意識が手に集中してしまいがちになります。しかしその結果として、手しか動かない、肘が後ろに回っていないリリースになると、大きな力が生み出せず緩みの原因となります。
また、身体の大きな部分を使えていないためにリリースの一定性も欠けてしまいます。
大きな力と一定性を生み出すためにも、リリースは手ではなく肘から先導するように!意識していきましょう。

Ⅲ-3. リリースのポイント③「ゴールを意識する」

リリースは決めたゴールまで持ってくる意識を持つ

最後に、リリースはちゃんと、
自分で決めた一定の場所=ゴールまで持ってくるように意識しましょう。
これが意外と多くの人が出来ていない印象です。
確かに、リリースは放してしまえば弦は高速で返っていくので、放す瞬間だけ意識を持ってしまいがちです。「放してはい終わり」の感じですね。
しかし、毎射一定のゴールを意識せずに放すだけのリリースになっていると、毎回ビミョーに形や軌道が異なるリリースになってしまいます。つまり、一定性が生まれないということです。
だからこそ、ある程度意識的に「リリースはここまで持ってくる!」とゴールを決めてあげることが重要でして、ゴールを目指してリリースをしていると放す瞬間は言わば「過程」となるので、
自然と一定になっていきます。
リリースのゴールは「耳の奥」や「弓の真反対の位置」など、自分で決めた位置で全然OKです。
とにかく、リリースはここまで持ってくる!とゴールを決めて、毎射その位置まで動かす意識をしましょう!

Ⅳ. まとめ

以上、今回は【リリース】についてコラムを書いてきました!では以下まとめです。
▶︎リリースは弦を放す動作であり、的中に直結する
▶︎リリースは首に沿いながらスライドさせる
▶︎リリースは手だけにならないよう肘で先導する
▶︎リリースはゴールまで持ってくる意識を持つ

今回の記事があなたのアーチェリー技術の向上に貢献できると幸いです!

ではまた次回!!!

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