放浪の武術格闘家

プロ総合格闘家 福岡拠点のパーソナルトレーナー 「日常で出来る武術」をテーマに書いてい…

放浪の武術格闘家

プロ総合格闘家 福岡拠点のパーソナルトレーナー 「日常で出来る武術」をテーマに書いていきます。 病気をキッカケに武術に出会い人生が変わったので、理解されづらい武術の魅力を出来るだけわかりやすく書きたいと思いました。 パーソナルで武術も教えていますので気になる人は連絡下さい。

最近の記事

日常で出来る武術の稽古 歯磨き編

日常で行う動作の中で個人的に毎日勝負だと思っているのがこの歯磨きです。 ほとんどの人が毎日歯磨きをすると思いますので、これを日常に取り入れたら毎日自分との戦いになります。 意識しないと最初は面倒なので腕を普段通り腕を使う方を選んでしまいます。 歯磨きは歯の隅々まで手先を動かすので、前腕や肩が力みやすく、腕を使う感覚がとても強い動作ですので全体的にかなり力みやすく、この中でいかに腕を使わないように腕を操作するかがとてもよい稽古になります。 やり方ですが、まず手に歯ブラシ

    • 日常で出来る武術の稽古 階段上り初級編

      日常生きている中で観察していて、多くの人が避けているのが階段の上りです。 私は周りの人がエスカレーターに乗っていく中、一人空いた階段をスイスイ上がっていくのをとても心地よく感じます。 ほとんどの人は階段を上るのが大変で嫌だから避けるわけで、階段を上るのが楽になれば 、ほとんど人のいない快適な階段を速く上れるようになり、結果エスカレーターよりも早く上に到達できます。 武術の身体の使い方は身体が楽になっていきますので、階段を少しでも楽に、そして毎回楽しく階段を上れるようにな

      • 日常で出来る武術の稽古 コップ編

        今回は食事中にコップを持つときに出来る稽古を書いてみます。 コップを持つ機会は生活の中で多くあります。 この時ももちろん稽古になります。   コップを持つのは筋力の世界では大したトレーニングにはならないと思いますが、武術の稽古としてはかなり良い稽古になります。 武術的な身体操作がある程度出来る前に重いものを使って稽古してしまうと、いつまでも通常の筋力を使った体の使い方から抜け出せなくなってしまいます。 重たい物を持つと、自然と持っているモノそのモノに意識が向かってしま

        • 日常で出来る武術の稽古 モノを持つ・運ぶ編

          今回の日常で出来る稽古はモノを運ぶ時です。 運ぶモノには大小様々な大きさ、形、重さがありますので、この記事では両手で持てるダンボールの大きさ程度までで、重さは5〜20キロぐらいまでの少し重たいモノをイメージして書いていきます。 手でモノを持ったり掴んだりする時には必ず手先の使い方が重要になりますので、こちらの記事も読んでみてください。 モノを持つときは、基本的に人差し指と小指にはあまり力を入れないようにしましょう。 もちろん5本の指全てで持たないと重たいものは持ちづら

        日常で出来る武術の稽古 歯磨き編

          日常で出来る武術の稽古 扉編

          今回は日常で出来る稽古の中でも1日一度は出来るであろう、扉の開閉の稽古について書いていきます。 武術での手先の使い方については詳しくは別の記事で書いてますので、最初に読んでみてください。 扉の開閉は、家の中でも部屋やトイレ、玄関の扉などがあり、外に出たら無数に扉を開閉する機会があますし、さらに扉にも押したり引いたり、横に開いたり色々な扉がありますので、慣れてくると様々な身体の使い方の稽古ができます。 扉の開閉は1日に行う行動の中はでかなり多いので、ここの質を上げればかな

          日常で出来る武術の稽古 扉編

          武術においての虚と実

          このテーマは自分が武術を始めて良かったと思える大きな理由の一つなので書きたいと思っていました。 人間何か物事に集中している時には基本的には意識を向けている対象に意識がいっています。 格闘技の中で例えます。 相手をパンチしようとしている時の状況だとして、右腕でパンチを打とうとしたら、基本的に意識は強く打とうとしている右腕にいきます。 これは当たり前の事です。 右腕でパンチをするので右腕に意識がいくのは当然です。 しかしそうなってしまうと、意識が右腕にいっているせいで

          武術においての虚と実

          武術の中での手先の使い方

          武術では手先の使い方がとても大事です。 それは武術の中でいう「相手とのぶつかり」 に大きく関わってくるからです。 まず結論から言いいますと、手を柔らかく使うのが武術にとってはとても大事です。 指先を柔らかく使うことによって、こちらの力が相手に伝わります。 相手と一体化することが出来るのです。 ぜひ試してほしいのですが、パンチで例を上げます。 まずパンチを受けてもらう相手を用意します。(軽いパンチでも効果を実感できるので、相手にはそんなに怖がらないようにお伝え下さ

          武術の中での手先の使い方

          武術においての姿勢とは

          武術において姿勢はとても重要なものとして考えられています。 姿勢は漢字で「勢」と「姿」 つまり、勢いを出せる姿でなくてはなりません。 世間一般で言う良い姿勢でいう、「背中を反る、胸を張る」などをするとどこか一部を意識することになりとても不自然な姿になってしまいます。 多くの場合は反り腰になるので腰を痛めてしまいます。 自然体かつ勢いを出せるようにするには余計なところを意識してはいけません。 それでもどこかコアとなる部分を意識しないと、洋服を着ている現代人は身体が無

          武術においての姿勢とは

          日常で出来る武術の稽古 歩行編

          武術的な歩き方とは?「手を以て是ず足を以て是ず」の法則に当てはめると、通常の歩き方である地面を蹴って歩くというのはやってはいけません。 重心を使って歩く 相手に自分の胸辺りに手の平を当ててもらって、腕を完全に伸ばして軽く押してもらった状態から歩くとわかりますが、地面を足で蹴った歩き方だと前に進めません。 相手の腕と地面を蹴ってる足との押し合いになってしまいますし、エネルギーの始まりが足からだとある程度距離があるところからでないと強い力は発揮できません。 ではどうすれば

          日常で出来る武術の稽古 歩行編

          日常が稽古になるのが武術

          武術を初めたばかりの頃、先生からは「武術は目が醒めた時からが稽古」と言われました。 もちろん最初は全く意味がわかりませんでした。 その中で少しずつ毎日稽古を続けて身体の理解が進むに連れてその意味を理解出来るようになりました。 私のやっている武術=剣術の原則として、「手を使わない、足を使わない」というのがあるので、これを日常でも常に意識しなければなりません。 立ち上がる時、歩く時、立ってる時、物を運んでいるとき、扉を開ける時、階段を登る時等など・・・ 日常で身体を使う

          日常が稽古になるのが武術

          手を以て是ず、足を以て是ず

          剣術の中で大事とされている言葉でこういった言葉が残っています。 「手を以て是ず、足を以て是ず」 現代語訳をすると、「手を使わない、足を使わない」という意味になります。 最初これを聞いた時は ? となりました。 でも稽古を続ける中でそれを身体である程度理解出来るようになってくると、この言葉に全てが詰まっているんだなと氣付かされました。 普通に考えれば刀を振る時に腕を使うのが当たり前だと思いますが、腕を使わないで刀を扱わないと武術的なスピードの等速度にはならなくて、

          手を以て是ず、足を以て是ず

          武術においての脱力とは?

          武術を始めたての人が必ず最初に言われるであろう言葉が、「もっと力を抜いてください」だと思います。 特に私のように格闘技をやっていて力むのが当たり前の事をやっていた人はより苦労しみます。 通常脱力について考えると、動く時に筋肉に力が入ると思っているので、動くギリギリまで力を抜いていて、入れる瞬間にだけ入れるものだと思います。 しかしそれも違って、武術の動きは「動く瞬間に抜く」のです。 それではどういう感覚で脱力をするのか? 脱力と聞くとふにゃーっと力を抜くのをイメージ

          武術においての脱力とは?

          剣術と等速度

          武術のスピードについて別の記事で説明したので、詳しく気になる方は見てみてください。 今回は↑の記事の続きで、等速度はパンチの場合だと、動いたと思ったら目の前にいきなり拳が現れる、というような動きになります。 これの何が恐ろしいってこの身体操作が剣術から来てるという事です。 つまり、侍の時代の剣術は侍が動いたと同時に斬り終わっているという世界になります。 漫画やアニメ等のように、斬られてから斬られた事に氣付くというのが現実にあったわけです。 和多志が先生にその動きを目

          武術の基本等速度と加速の違い

          私は最初武術の動きと普通の違いがよくわかりませんでした。 通常の身体の使い方は加速度的な動きで、武術の動きは等速度と教えてもらい見せてもらいましたが、最初はなんか普通の動きと違うなーと思ったぐらいでした。 しかし何度も見てるとその動きの特殊さに氣付きました。 パンチで例えると、横から見て通常の打ち方で打ったパンチは出だしが一瞬見えてからパンチが来るのですが、武術の身体の使い方で打ったパンチだと拳がいきなり現れます。 これを正面から見ると、通常の加速して打ったパンチだと

          武術の基本等速度と加速の違い

          武術の魅力

          「武術は起きた時からが稽古」という言葉を先生から聞き、最初は意味がわかりませんでしたが稽古を続けていくうちにその凄さに気付くようになりました。 本来の武術は身体の使い方にとてもフォーカスしていて、とても繊細な動きです。 身体の動かし方全てが追求されたとても変態的なものですので、朝目が覚めて起き上がる瞬間から身体の使い方を意識して生活することになります。 日常生活では必ず身体を動かすので、日常の全てが稽古になってきます。 私はマインドフルネスについて少し勉強していたので

          武術との出会い

          私は武術と出会う前にはすでにプロの総合格闘家として活動していました。 その時他の選手が取り入れていない武術を格闘技に取り入れてみようと思い、色々な武術家の先生のもとに見学・体験に行っていました。 武術がわからない中、各先生に見せていただき、体験させていただいた技の数々に感動したのを覚えています。 その中でも今指導していただいている先生に出会った時の衝撃は今でも忘れなくて、一瞬消えたんじゃないかというぐらい速くて柔らかいパンチなのに、それを身体に貰うと物凄く重たくて、逆に

          武術との出会い