AI博覧会 Spring 2024に参加してきました
はじめに
こんばんは、Buildサービス部の鈴木です。
6月になり2024年も既に半分が過ぎようとしており、早いものですね。
最近は昼は暑かったり、かと思えば梅雨入りで雨が降ったり、夜は昼と寒暖差が激しかったりでとあべこべな気温と天候に振り回されてしまいますね。
日差しも暑くなってきましたのでこまめな水分補給は忘れないようにしてください。
さて、先日の3/14(木)に御茶ノ水のソラマチシティで開催されていたAI博覧会という展示会に参加客として参加してきましたので、その参加レポートを書きたいと思います。
AI博覧会とは?
概要
AI博覧会はAIsmileyにより主催され、一般社団法人日本ディープラーニング協会によって年に4回開催されている展示会になります。
AI製品・サービスを提供する多種多様な企業が出展し、最新の製品やサービスのデモンストレーションを実施しています。
展示物
名前の通り様々なAIに関連するサービスやプロダクトの展示がされており、例として
データ分析による需要予測とそれに基づく在庫管理システム
音声認識ソフトウェアの学習用データの販売
SEO品質のアップを意識したライティングのサポート
AIによるOCRの精度向上、および検索等に対応したデータベース構築
AIによるビジュアルテストの性能強化
エッジ側で推論、学習、分析処理まで行うIoTセンサー
バーチャルコンシェルジェの受付案内による接客業務の自動化
といったものが展示されていました。
生成AIトレンド
今回のAI博覧会は世間でも話題になっているchatGPTをはじめとした生成AIがやはりトレンドとなっており、様々な展示がありました。以下が一例となります。
社内ドキュメントを学習した、チャットbot
法律の専門家のドメイン知識と自社のノウハウをベースとした、AIによる契約書の作成やレビュー
AIとのチャットによるシステム開発の要件定義や見積もり作成
openAI社のAIエンジンを使った音声認識サービス
コールセンターのチャットbot化による業務の効率化、および生成AIによるコール内容の要約・分析
マーケティング作業におけるコピーライティングやペルソナを生成する
生成AIで何かを始めたい企業に対する生成AI導入コンサル
技術的な文脈としては、特に数多くの企業でRAGが採用されていました。
RAG (Retrieval-Augmented Generation)
RAGは、chatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成(Generation)に、特定のデータベースや外部情報の検索による取得(Retrieval)データを組み合わせることで、特定のドメインに対する回答精度を向上させる技術です。
RAGにより、最新で信頼性のある情報にアクセスができるので従来のLLMよりもより回答の質や精度を向上させることが可能になりました。
また、出力結果の根拠が明確になるので事実に基づかない情報を生成する現象(ハルシネーション)を抑制する効果などが期待されています。
RAGのフロー
以下がRAGのフローになります。
ユーザーが入力した質問やプロンプトをベクトル形式にエンコードする。
エンコードされたクエリを基に、外部データベースや文書を元に作られたベクトルデータベースから関連する必要な情報を抽出する。ベクトルデータベースは、テキストや画像、音声などのデータをベクトル形式で保存するデータベースです。これにより、高度な検索や分析が可能になります
抽出した情報とユーザーの質問をLLMに渡し回答を生成しユーザーに出力する。
RAGの回答精度向上には、検索フェーズ(Retrieval)の工夫が特に重要になります。外部情報のフォーマットをどのように整備するか、検索方式(キーワード検索やベクトル検索など)をどのように設計するかなどを考慮する必要があります。
おわりに
今回、展示会に参加して、色々なプロダクトやサービス、ビジネス課題や技術が存在することを学べたり、実際に世間一般でトレンドと言われている生成AIの白熱っぷりを実際のプロダクトやサービスの説明やデモに触れることでより実感でき良い経験になりました。
AI博覧会は定期的に開催されており、またAI博覧会以外にもこういった展示会・見本市は他にも国内にも海外にも存在し、オンラインで参加できるものもありますので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。