グッズ開発をしてみよう!パッケージデザインのハナシ
就労継続支援ビルドで動いているオリジナルグッズ制作プロジェクトサリュ。
利用者のホナミさん(仮)発信でスタッフ全面サポートのもと動いてグッズそのものとロゴが完成しました。
そして印刷に出した現物の缶バッジも完成し…
かわいい!いい意味で「普通の雑貨っぽい」アイテムが生まれました。
サリュは、障害者雇用や障害福祉サービス事業所で働く当事者と周囲の支援者(上司)をつなぐツールですが、働き方は人それぞれです。
就労支援事業所で、自分も周りも当事者であることが当たり前の環境もあれば、特例子会社や障害者協働事業などで障害者雇用がメインの会社、一般企業で上司も同僚も全員が事情を知っているケースもあれば上司だけが事情を知っているということもあります。
サリュは、わかる人だけがわかる合図として作られました。
なので、見た目は普通の雑貨。わかる人が見ればわかる。にこだわりました。
その結果、アイテムそのものを見てもそれが何なのかよくわからないという弊害が……。
パッケージデザインは当初、スタッフのちーちゃん(仮名)&リオさん(仮名)が担当し、ホナミさんにおろす想定で取り組んでおり、はじめはトリセツ!にひっぱられたデザインになっていました。
ビルドで半年間デザインを学んできたホナミさんからのコメントは
①ロゴをもっと小さくしてはいかがでしょうか?
ロゴは小さくても存在感はあると思います。ロゴを小さくするとほかの文章が入ると思います。
②サリュとは何かをパッと見ただけでもっとわかりやすくするために
働きやすくするためのものということをもっとわかりやすい言葉で書いたほうが手に取ってもらいやすくなるのでは?
的確!
サリュは、言ってみればアウェアネスリボン。わかる人にしかわからないツールです。
すでにリリースしているトリセツ!は、ぱっと見でわかるアイテムです。
一見すると何でお困りなのかがわからない「見えない障害を見える化する」というコンセプトなので、アイテムそのものでそれが何かわかるという状況。製品の質として真逆なんですよね。
パッケージデザインを始めるにあたって、ちーちゃん&リオさんには、まず原稿を出してほしいとオーダーをしていたのですが
端的に言うと"敗因"は
サリュとは何なのか?伝えたいことは何なのか?を整理する時間をきちんと取れないうちにパッケージとして仕上げてしまったことでしょうか。
さて、ここで代表からパッケージデザインのレクチャー。
代表も、最初にいきなりゲームのパッケージデザインを頼まれたときは、パッケージについて全く未経験の状態だったそうです。(当時ゲームディレクターorデザイナー)
ポイントは
・パッケージは一人歩きするもの
・お客さんの頭に?を付けない
・パッケージで背中を押す
いったん、代表と私で巻き取ることにしました。
まずは、現バージョンのパッケージから文字情報を抽出して整理し、不足している情報を探ります。
次にサリュのコンセプトや機能を5W1Hでまとめてみました。
【サリュのコンセプトとは?】
デザインの方向:かわいくて親しみやすいデザイン
キーワード:発信
WHO
主に女性が使うイメージ。障害のある人が使う。
WHEN
一般就労/福祉事業所で働くときに使う
WHAT
表情の違う3種類のサルのバッジ
WHY
働いていて、毎朝調子を聞かれて答えるのが心苦しい。端的に伝わるツールがあると双方(働く本人とサポートする人)にわかりやすいのではないか?と考えた。
HOW
種類によって対応やルールを事前に決める
ここから、パッケージ(正確には台紙と説明用紙に分かれます)に載せるべき文章を整理して代表にお渡ししました。
* * *
ホナミさんがグッズのデザインやロゴのデザインをしている間に発していたキーワードも拾い上げ、かわいい系のデザインで仕上がってきました。
(台紙)
(説明書)
ホナミさんにもOKをいただき、ついにリリースです!
(販売イベントでの様子)
サリュは、通販でもお買い求めいただけます。
いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。