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呪い

「明日野郎を引き延ばせば一緒やらなくていいのではないか?」と 小学4年生頃にひねくれた考えをしていた僕は親から期待されてうんざりしていた。
まぁ、別に過度な期待ではなかったが今思うと何一つ最後まで頑張る事ができなかった。
叔母から言われていた「頑張っていればいつかいい事がある」その言葉が20年以上経っても消えない。それは生きていなきゃわからない事でもあり、頑張るって言ってもどのくらい頑張れば良いのかわからなくて気が付いた頃には呪いみたいになっていた。

「𓏸𓏸君は、手先器用だからこれもやって!」
「流石だ!仕事が早い!この案件も一瞬だね!」

僕にとって当たり前にこなしていた仕事も周りにとっては凄い事だと勘違いして僕はイエスマンになっていた。「頑張っていればいい事ある!」と信じ。

何時しかその周りからの期待が大きくなり頑張っていればいい事があるなんて忘れかけていた。そして僕は壊れた。期待に応えられない自分を恨み。
その時気付いた、呪いは 「期待」と言う事。
そして頑張れなかったからいい事は無いこと。
生きているだけで頑張っていることと。
来年も生きている事期待すること。


fictionです。

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