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ロードサラブレッドオーナーズ  2020年募集馬レビュー No16~17

16 ヴィーヴルの19

父:モーリス 母:ヴィーヴル
牡 2019年2月28日生
ケイアイファーム生産 尾形和幸厩舎
総額2,000万円 一口価格 40,000円(500口)

〇血統
 父の産駒は2020年にデビューしたばかりである。そのためまだ十分なデータが出揃っていない。ここまでデビューしたモーリス産駒は全体的に馬体が緩く、気性も大人しい馬が多い印象。本格化までにはまだ時間がかかりそうだが、現在フレッシュマンサイアーランキングで上位を争えているのは、繁殖に恵まれただけではなく、モーリス産駒のポテンシャルの高さを証明するものであるはず。
 母は現役時未勝利。本馬は3番仔で母7歳時の産駒となる。産駒にはシベール(1勝)がいる。近親にはGⅠ6勝のロードカナロア、ロードバリオス(6勝)、ロードガルーダ(4勝)などがいる。
 モーリス x 母父ディープインパクトでは13頭の産駒がデビューしており、そのうち4頭が勝ち上がっている。モーリス x サンデーサイレンス系の母の組み合わせでは45頭の産駒がおり、その勝ち上がり率は24%である。前記2つの配合からはまだ重賞勝ち馬が輩出されていない。

〇馬体・動き
 この時期にしてはお腹が巻き上がっているため、もう少しボリュームが欲しいところである。ただ筋肉量については適度にあるため、貧相な馬体という感じでない。2月生まれではあるが、トモ高のため今後も馬体が成長するかもしれない。肩や飛節の角度は標準的だが、つなぎが立っているため脚元にリスクを感じる。測尺は良い。歩様は少しフラフラしているところがあるが、引き方の問題か。

〇尾形和幸厩舎
 開業7年目の厩舎。ダートでの戦績が芝よりやや良い傾向にある。主な管理馬にはブラゾンドゥリス、カラダレジェンドがいる。騎手は菅原明良、石川裕紀人の起用が多い。直近3年のリーディングは2019年131位、2018年139位、2017年137位。勝ち上がり率は22%と低い。社台系生産牧場の預託馬は11%程。


17 デルフィーノの19

父:ドゥラメンテ 母:デルフィーノ 
牡 2019年4月17日生
ケイアイファーム生産 安田翔伍厩舎
総額3,000万円 一口価格 60,000円(500口)

〇血統
 父の産駒は2020年デビューが初年度産駒で、まだ詳細なデータがない。現在デビューしている産駒は芝で走っているため、適性は芝だと考えられる。ドゥラメンテの父は言わずと知れた名種牡馬キングカメハメハ。そして母はエリザベス女王杯を連覇したアドマイヤグルーヴ。血統背景からも種馬ドゥラメンテにかかる期待は大きい。 
 母は現役時3勝。本馬は2番仔で母8歳時の産駒となる。祖母は クイーン賞、TCK女王盃の勝ち馬レディバラード。近親にはダノンバラード、ロードアリエス(3勝)ロードクルセイダー(2勝)などがいる。
 ドゥラメンテ x 母父ハーツクライの産駒は出走歴がないが、ドゥラメンテ x サンデーサイレンス系の母では9頭の産駒がデビューしており、そのうち2頭が勝ち上がっている。また、キングカメハメハ x 母父ハーツクライでは5頭の産駒がデビューしており、3頭が勝ち上がっている。キングカメハメハ x サンデーサイレンス系の母では676頭の産駒がデビューしており、勝ち上がり率は48%と非常に高い。以上の結果から考えると相性の良い配合と推測される。

〇馬体・動き
 馬格があり、全体的に筋肉量も豊富。筋肉にはメリハリもあり非常に見栄えのする馬体。ドゥラメンテ産駒に目立つ線の細さが全くない。胴長の馬体で肩もやや寝気味。飛節は直飛気味だが、総合的に見ると中距離適性が高そうである。歩様はスムーズだが、前肢が外弧歩様である。馬体からは買いの1頭。

〇安田翔伍厩舎
 開業3年目の厩舎。父はJRA調教師の安田隆行。開業間もないためか、まだこれといった得意条件は見られず、広い条件下で勝ち星を残している。開業3年目の厩舎ではあるが、管理馬には重賞勝ちのオメガパヒューム、ワンダーリーデル、キングオブコージがいる。騎手は斎藤新、北村友一、藤井勘一郎の起用が目立つ。過去2年のリーディングは2019年47位、2018年146位。今年度はすでに20勝を挙げており、昨年の成績を超える勢いである。勝ち上がり率は30%と平均的。社台系生産牧場の預託馬は39%程。開業から右肩上がりで成績が伸びており、今後の活躍が期待される厩舎である。

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