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正しい靴の選び方

いつも拝読しているライターさんが「ヒールの靴を履きたい」という記事を書いていらっしゃって、そのコメントに「昔靴にうるさい国にいたのでそこで色々学びました」と書いたら「日本との違いが知りたい」とお返事を頂いたので、ちょっと記事にしてみます。(コメントにお返事として書こうと思ったんですが、長すぎるし、いいと思うことは拡散してもいいかなと思ったので)


私がいた靴にうるさい国はスペインです。一年弱くらいいました。その後も訪れましたが大好きな国。

スペインは観光国でもありますが、実は結構職人さんの国でもあります。あと、ヨーロッパでは100年前からいるとされる足専門のお医者さんもたくさいます。

靴は本来ヨーロッパからの文化ということで、スペインでもいい靴がたくさん作られています。ちょっと入った服屋さんに置いてあるブーツでさえ感動的なはき心地の良さだったり。

そのスペイン靴ですが、基本的にカジュアルかつ足幅広め。

ヒールもありますが、それはセクシーさが必要な時、デートやらパーティーやらのみで、お仕事の時はローヒールパンプスやおしゃれな革靴の人をよくみました。

そんなスペインの靴事情ですが、

①基本は紐履

普段の靴はもっぱら紐履です。子供から大人まで紐。脱ぎ着するたびに紐は解いてまた結んでを繰り返します。紐で靴と足を密着させるためですね。わたしも靴紐結びましたが、何か下手なのか、よく子供のように周りがいい感じになるように結び直してくれました😅確かに、彼らにやってもらうと足と靴のフィット感が違いました。

②試着で見るのはかかと

試着のときも、まずかかとから。かかとをコンコンと当てて、無駄な余白や変なズレなどがないかを確認。かかとから足首までの高さ、甲の高さも考えて、それらがあっているか。なぜかかとが大事かというと、靴とかかとがあっていないと脱げてしまうから。すると、脱げないために変に力が入る。それでは正しく歩けない。歩けないと腰を痛めるという考えから、かかと大事。

かかとが大事なので、そこに使う素材も大事と教えてもらいました。柔らかすぎると沈んでしまって変な力が入るから良くない、硬いと衝撃が直に体にくるからこれも良くない、適度に柔らかく、適度に硬いものを選べと教えてもらいました。そのせいもあって、わたしはよく靴屋で靴底の曲がり度やかかとの硬さをチェックしています。笑

あと、なぜ外国の靴は重いのかも教えてもらったんですが、靴が重いことで足が下に下りる。その反動で反対の足が蹴り出しやすくなるという振り子の現象で足が出るので、実質足の筋肉を酷使しなくても歩けるから、だそう。(レディース はそこまででもないですが、でもやっぱり日本製よりしっかりした作りが多かったです)

③ サイズはあくまで目安

まぁ。当たり前と言えばそうですが、履いてみて良いものがこの靴と私のサイズ感、が浸透しています。お店に寄ったら片足ずつ違うサイズで売ってくれるところもいくつかあって、驚きました。買うときにお店の人が「また合わなかったら言いにきて」と言ってくれます。友人は1週間履き続けてやはりダメと判断したとき、レシートと真っ当な理由を述べて返品していました。


ヨーロッパでは靴は体の一部だなというのがよくわかりました。だから家の中でそのままでいるのかな…部屋履きに帰ることは変えますが、それは各々自室で履き替えていますし。靴の手入れは怠らない。


すごいと思ったのは、私がそれまで靴なんて適当に安いものを選んでいたのもありますが、みんなわたしの靴を見ると一眼で「それ、辛いでしょ?いい靴屋あるからおしえようか?」とすぐに言われたこと。小さい頃からの慣れですね。

日本人が着物の着こなしや箸の持ち方にうるさいように、あちらの文化はあちらの人に教えてもらうのが一番だな、と改めて思いました。

帰国前、大好きなチョコレートと日本じゃまず買えない良質なのに安価な靴を5足くらい買って帰りました。

その後旅行で一度行きましたが、そのときも靴は忘れず買って帰りました^_^

今は行けませんが、これを機にスペインで教えてもらった選び方を基準に自分なりに納得できる足にあった靴を探すようになりました。


今回私がご紹介したものはあくまで私個人が教えてもらった方法で、専門的なものではありません。足で何かお悩みの方は専門知識を持ったシューフィッターさんのいる靴屋さんなどに相談されることをおすすめします。


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