見出し画像

理学療法士の実習のいじめ

こんにちは。PTOTの寺子屋HANDS-ON https://www.ptot-terakoya.com/ 代表の市川悠です。

これから臨床実習に出るみなさんには、是非覚えておいてもらいたいことがあります

それは臨床実習で高確率で遭遇する「いじめ」に対する対処です。理学療法士の臨床実習現場ではスーパーバーザーやケースバイザーからいじめに会うケースが非常に多いのです。

結論から言うと、遠慮なく弁護士のいる法テラスなど法的機関に相談することをおすすめします。


なぜ理学療法士は臨床実習で学生をいじめるのか?



これは大きく分けて三つの理由があると推察します。


理由1.自分たちの待遇・将来の保身のため
理由2.自分たちも過去に臨床実習でいじめられたから
理由3.病院内での地位が低くなっているから


本日はこの3つの理由について書いていきます。


理由1.自分たちの待遇・将来の保身のため

これは理学療法士の免許を持った人間が増えすぎると自分たちの給料が下がるからです。

いま年間に1万人の理学療法士が生まれています。

以前はとても人数が少なかっためか、高待遇での条件がとても多かったのです。しかし現在は人数が増えたので、介護職並みの低賃金の求人も多く見かけるようになりました。

実際にケースバイザーを務めることが多い人間に話を聞くと「学生は積極的に落としていかないといけませんよね!ぼくらの首が締まっていきますから」と平然と述べる人も存在するくらいです。

そうやって自分たちの保身を図るために積極的に学生を落とそうとするケースが非常に多いのです。


理由2.自分たちも過去に臨床実習でいじめられたから

 ここ理学療法士の待遇が徐々に下がり始めた10~15年ほど前から虐めが激しくなり、事件も表ざたに出てくるようになりました。

そのときにバイザーから虐められて、それでも生き残った学生が今は理学療法士になり学生をいじめているケースを見かけます。


虐待、いじめを受けた人間というのは他人を虐待することが当たり前だと思うようになったり、自分の子供をいじめるようになることが証明されています。
引用元:https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/abuse_10.pdf



私の学校の同級生が臨床実習で学生に対して以下のような行動をしたため、問題になったと最近耳にしました。

太っている学生(女性)に対して「一緒にダイエットしよう」と発言
・学生に対して肩を揉んだり腕をまわしたり必要以上のタッチ
・骨盤底筋群の触診を繰り返す。


もうここまでくると確実に犯罪ですね。彼は養成校時代に自分のバイザーがそういったことを臨床実習でやっていたと私に話していたことがありました。

彼はバイザーがやっていたことを、そのまま模倣したのです。


理由3.病院内での地位が低くなっているから

理学療法士は人数が少なかったころ、医師や看護師からも「先生」と呼ばれていました。

しかし権威性が低下し、今現在は理学療法士さん、〇〇さん、リハビリさん、などと呼ばれるようになりました。

病院では医者に相手にされず、看護師からも責められるような立場です。最近は介護士からも「リハビリさんは歩かせてるだけで仕事が楽でいいねー」なんて揶揄されるような立場になってしまいました。

なぜこんなに権威性が低下したかについての見解を、別記事で書いています。

関連記事:活動して10年が経ちました①~⑤ 執筆中

こうなると自分たちが優位性を確保できるのは養成校の学生くらいしかおらず、たまったストレスを発散させるような行動に出てしまうのでしょう。

これを見ている現役の理学療法士の皆さんは、実習中に一発芸をやれと言われたことがありませんか?

私は実習中にPTたちから

「○○病院の○○先生が来て勉強会をやるから、なにか飲み会の席でおもしろい一発芸をやれ」

と強要されました。

私「基本、何やっても面白くない人間なのでそんなことはできません。」

そう言ったらケースバイザーが

「しょーがねーな!じゃあ、このネタやれ!パンツ一丁で3回まわってワン!」

私はそんなことは結局できず、またできなかったため実習判定が保留になったことがあります。

その時はその病院の看護師長に窮状を相談して助けてもらったので保留になったのですが、それがなければ不可になっていでしょう・・。

理学療法士が学生にいじめられた時の対処

このように学生をあらゆる手をつかって落とそうとする指導者が実習ではいまだに多く存在しているのが現状です。

実際に臨床実習では自殺者が出ているのです。

例.近畿リハビリテーション学院の学生が臨床実習中に自殺

 私の義弟は2013年11月30日に自殺しました。
ちょうど5年前の今日です。当時、理学療法士を養成する医療法人髙寿会 近畿リハビリテーション学院の学生で、学校から派遣された医療施設(一裕会 辻クリニック)で「臨床実習」と呼ばれる科目を受講していました。

それまで、成績も優秀で、前年に受けた臨床実習先の病院で気に入られて就職も決めていました。家庭内でも何の問題もなく、臨床実習を終了して、学校を卒業し、国家試験合格のうえ、翌年4月に就職する未来に家族は何の疑いも抱いていませんでした。
ところが、臨床実習が始まってから、次第に元気がなくなり、痩せてきて、背中や肩が痛いと訴えるようになりました。実習指導者から出される大量の課題をこなすため睡眠時間を削らざるを得ず、毎日2-3時間程度しか眠れない日々が続きました。臨床実習では学生が無理難題を押し付けられることがしばしばあると聞いていましたし、実際に実習先で理不尽な叱責を受けていると弟が話していましたので不審には思っていましたが、学校がそんなことを放置するはずはないと考え、見守っていました。

そんなある日、弟が実習先からいなくなったと学校から連絡があり、翌日、公園で首をつって自殺しているのが発見されました。

引用:http://ptjisyu.com/report.html
「理学療法士学生の実習問題を問う」

見ていただけましたでしょうか?

上記の例を見ると、学校も頼りにならない場合があるのです。

この記事を見るたびに遺族の無念さが伝わってきます。

そういった場合は弁護士さんに相談することをおすすめします

費用が気になる場合は、法テラスという制度があり、年収に応じて相談が無料になったり案件を安い値段で引くけてくれることがあります。



最後に


この2019年に終了した自殺者問題以降、厚生労働省から実習のガイドラインの見直しが理学療法士たちに求められました。

しかし喉元すぎれば熱さを忘れるのが人間の常ですから、常態化したいじめはまた再開されるでしょう。

そんなことが起きないように私は定期的にこういった記事を書いていこうと思っています。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?