沖縄旅行(五日目)
五日目。もう内地で書いている。というかもう1ヶ月くらい経っちゃった。当時も昨日（四日目）がクライマックスだったな・・・と思いながら起きて体を動かしてた。
今日は港から那覇市に戻って、友達へのお土産を買うだけの予定の日。とりあえず近くのバス停でバスを待とうとしたら、ふとおばあさんに話しかけられた。
おばあさんは、こっちには働き口があんまりないから娘さんが「大和(内地。本州とか。)」のほうに嫁いだこと、昔はサイパンやその周辺をお父さんと一緒に回って、旅行みたいで楽しかったこと、足がもう遅いから今日は早くに買い物に出かけた帰りだったんだ、などいろんなお話をしてくれた。正味3割くらいしかききとれなくて申し訳なかったんだけど、静かに楽しそうに過去を振り返って話すものだから、ずっと聞いてしまった。娘さんがたまの帰省の折に、大和のものを持ってきてくれることを大層喜んでいて、とてもよいことけれどなぜだか寂しさを強く感じたことを覚えている。僕にも祖母がいるからだろうか。
結局バスがくるまで30分以上お話ししていた。
バスが来て、ようやくと思って乗ろうとしたら現金が千円しかないことに気がつく。乗車券を昨日予約していなかった愚かな僕、二千円の現金でしか購入できない当日乗車券、現金以外で買えないか聞かれて困った顔した運転手、心配そうなおばあちゃん……。震えたね。
結局乗れるわけもなく、俺は一体バス停で30分以上も何を・・・？と笑ってしまった。まあこれも旅行の醍醐味か…。
一時間後、次のバスに乗って帰った。しかも、この路線は、タッチ決済を、使えるんやね、。
朝から何も食べてなかったし謎の(？)行程遅延が発生したため、おなかぺこぺこになってしまい、途中のSAでばかみたいにカロリーが高い、タコス風味の味付けがされた挽肉が大量にはいったサンドイッチを揚げたもの（！）を食べてしまった…でもおいしかったです、後悔はしてないです。
とりあえず13時頃那覇市に到着して、バスのなかで予約したちょっと良さげなホテルにチェックインして、国際通りに向かう。なんか観光客がよくいくらしいね。平日なのに老若男女というか制服着た中学生くらいの子らからいろんな人がいた。
いろんなお土産を買いながら、そういえば沖縄の焼き物みてないなと思い至りGoogleMapを開いたところ、近くに「やちむん（焼き物）通り」という通りがあるので行ってみる。なんだかよくわからんと思いながら目が滑っていくので、さらに近くにあった焼き物の美術館に入ってみる。そこではかつて沖縄にはいろいろな流派の焼き物があり、それらがそれぞれの時代の要求によって合流したり、許されなくなった流派が文化の中心部から外に出て自分らの作法を守っていたりすることが書いてあってとても興味深かった。やっぱり知識を仕入れてから現物を見るとめちゃくちゃたのしい・・・！
たとえば、こういう焼き物の絵とか、最初はでかく焼き物を作って彫っていくのかな？と思っていたけれど、別のパーツとして整形して、くっつけていくんだなあとか、すっごく綺麗な赤絵は一度焼いてから絵付けしてまた焼いてるんだなあとか、そういう情報が入るだけで見る楽しみがぐっと増える！おもしろかったー！
なにか特別気に入ったものがあれば買って帰ろうと思ったけれど、ちょっと残念なことにそれはみつからなかった。まあ一期一会ですわな。
そろそろいい時間で、小腹も空いてきたので、ずっと食べる機会に恵まれなかったタコライスを食べた！肉の味付け？がめっちゃジャンクで、なんか明るい味がする！と思って面白かった気がする。使用してる材料とかは全部ポピュラーなのに、なんか沖縄の味、って感じがするよな。レタスの食感が米と絶対にアンマッチなはずなんだけど、なんかうまいんだよなあ…という味でした！こういう味って、離れると沖縄を思い出してちょっと寂しくなる。
帰り道に適当な居酒屋で、沖縄の飲み屋街について聞いてたら、「栄町」というところが安くて沖縄の人がよく飲んでるらしいというので行ってみた。雰囲気は新宿の「思い出横丁」とか「ゴールデン街」っぽい？もうちょっとゆるい雰囲気。東京の居酒屋街でも一人で飲むことはないので、最初は本当に緊張しながら串揚げ屋さんに入った。で、「なーべーらー（へちま）」を頼んだところ、隣の男の方からなーべーらーの沖縄の発音について教えてもらったところから輪が広がって、おじさん３人といろんな沖縄の話をして呑めた。よかったー。おかげさまでこのあたりからなんかエンジンがかかった気がして、その後は何軒も一人で飲み歩いた。途中大阪から仕事でいらした添乗員さんとサシでずっと飲んだり、開けたバーで、マラソンしに沖縄に来た人や近くでお店やってる人とかいろんな人といろんな話をしながら飲んだら、なんだか沖縄に来てよかったー！みたいな、もうとっても楽しくなっちゃって、しばらくやってないような酔い方をしてしまった。近くでお店やってる人にタクシー乗り場を丁寧に教えてもらって気付けば部屋で倒れるように寝ていた。昼はゆっくりのんびり観光してたのに、夜はダッシュで楽しいことが駆け抜けていった日だったなあ。四日目がクライマックスと言ったけど、こう振り返ると、この日も楽しかったなあ。ぼろぼろになりながら五日目もおわり！
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