六道輪廻
—人は、死んだらどうなるのか—
これは、誰もが一度は抱いたことのある疑問ではないでしょうか。
死んだら灰になるのか、
天国や地獄に生まれ変わるのか、
さまざまな世界に生まれ変わり続けるのか—
仏教では、私たちは生まれ変わりを繰り返していると説いています。
死んでは生まれ、生まれては死ぬー
これを繰り返すことを、輪廻転生といいます。
私たちが輪廻転生する世界は6つあるといわれ、それは下から順に、
・地獄
・餓鬼
・畜生(動物)
・人間
・阿修羅
・天
となっています。
下の3つの世界(地獄・餓鬼・畜生)は激しい苦しみの世界となっており、
人間以上は次第に喜びの多い世界になっていきます。
しかし、高い世界は喜びが多いとは言っても、無常の法則から逃れることはできません。
私たちがこの「六道」を流転し続ける限り、いつかは苦しみの世界に落ちて、気も遠くなるほどの長い間、責め苦を受け続けなくてはならないのです。
そのため、六道はそれ自体が「苦界」、あくまで脱却すべき世界とされています。
そして、この輪廻からの脱却ー解脱が求められるのです。
地獄の住人は業火に焼かれ
餓鬼は飢えと乾きに滅ぼされ
動物はたがいの捕食に苦しめられ
人間は命の短さによって死にうせ
アシュラは闘争と口論に滅亡し
神々は充足によって死をおそれる
輪廻の生は針の先のようなもの
そこに真の幸福はみいだせない
(『デンパ・ニェルシャク』)
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