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気になる統計 労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)7月分結果

2020年9月1日に総務省が労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)7月分結果を公表しました。就業者数は6655万人で前年同月に比べ76万人の減少、対前月は15万人の減少(季節調整値では11万人の増加)。雇用者数は5942万人で前年同月に比べ92万人の減少。対前月は13万人の増加(季節調整値では15万人の増加)。完全失業者数は197万人で前年同月に比べ41万人の増加。対前月は2万人の増加で、完全失業率は2.9%となり前月に比べ0.1ポイント上昇しました。

休業者数は220万人で前月から16万人減少しています。1月は194万人、2月は196万人でしたからコロナ禍の影響による休業がほぼ落ち着いてきたのではないでしょうか。220万人の休業者のうち30万人は自営業者で180万人が雇用者です。

前月から雇用者数が増えているし休業者数は減っているので雇用自体は実質的に増えているようです。しかし完全失業者数も増えています。完全失業者の男女別の内訳をみると男性が1万人の減少、女性が3万人の増加です。また完全失業者のうち新たに求職した人が2万人増えています。男女別失業率をみると男性は対前月マイナス0.1で女性が対前月プラス0.2なので女性の新規求職者が増えているのかもしれません。前月からの変化なので学卒未就職者が増えたというわけでもなさそうです。

産業別就業者数の推移をみると卸売、小売はコロナ禍で減少し続けていますが宿泊、飲食は7月から増加に転じているようです。また正規雇用はコロナ禍にもかかわらず緩やかに増加していますが、非正規雇用がコロナ禍で大きく落ち込んだままです。コロナ禍がある程度落ち着いて経済が動き始めたと感じてパートやアルバイトを探し始めた女性が増えているのかもしれません。

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