私のホラーな話4~怪談ライブにて~
こんにちは。kasanaです。
今回は怪談ライブに行った折に見た不思議なものについてお話していきます。私は毎日youtubeで怪談を聞き漁るくらい、怪談好きです。そのため生で怪談が聞ける怪談ライブにも、たまーにですが、足を運んでおります。
これは私が結婚してからのお話なんですが、自宅の近所にある会館に有名な怪談師さんが来るということで、私は旦那と一緒に行くことにしました。
この怪談師さんは他の怪談師さんからも嫉妬されるくらい魅力的な怪談をされる方です。私もよくYouTubeで拝見し、ファンの一人でございます。
会場に着くと、客席はパイプ椅子で作られており、すでに満席。壇上には怪談師さんが座るためのパイプ椅子が一つと、そのパイプ椅子の後ろに金色の屏風がちょこんと置かれていました。「落語家かよ…。」と思い、その怪談師さんがそこに座っている様子を想像しながら一人で笑っていました。
しばらくすると、辺りの照明が落ち、開演の時間となりました。壇上に怪談師さんが登場し、溢れんばかりの拍手が鳴り響きます。怪談師さんがパイプ椅子に腰を下ろし、簡単な前口上で客席を沸かせたあと、まず最初の怪談を披露されました。う~ん、怖い!話し方がすごく魅力的なため情景がすぐに頭に浮かびます。そして内容も落ちも他の怪談師さんが持っている話とは一味違うから面白い!流石です。続けて2話目、3話目を話されます。私の席は後ろ側の席だったので、前方の他のお客さんの様子がよくわかるのですが、誰も寝落ちをされている方がいませんでした。つまらない怪談ライブのときは、この辺で脱落者が出始めますが、今回はどのお客さんも真剣に聞き入っていました。流石です。
3話目辺りを話し終えた後、怪談師さんは水を飲み一呼吸置いた後、先程とは違う雰囲気で次の話を始めました。
「実はですね、これから話す怪談は障る話なんです。でも大丈夫です。僕も何度かこの話を人前で話したんですが、この話を聞いた人たちにも、話した僕にも今のところ何も起きていないので大丈夫だと思います。」
話の内容から、この話は話した本人が祟られるといった内容でした。
「うわー怖いなー。この話、本当にして大丈夫かなー。」とハラハラしながら聞いていると、あることに気づきました。
怪談師さんの後ろに置かれている金色の屏風に、はっきりと…
人間の片目が浮かび上がっていたんです。
びっくりしました。その瞳はずっと怪談師さんを見つめていました。
しかし私が瞬きをしている間に消えてしまいました。
話し手が祟られる話なだけに、すごく心配になりましたが、他のお客さんにもましてや隣にいる旦那にも見えていないようでした。
その後は変な物が見えることもなく、たった1時間あまりの怪談ライブは大盛況で終わりました。どのお客さんも満足そうな表情をしており、隣にいた旦那も「すごく怖かったわー。」と満足していました。しかし、閉演後お見送りのために出てきていた怪談師さんに、誰も話しかけることなく、スルーをし会場を後にしていました。この怪談師さんも、怪談以外はポンコツと有名なので、先程の壇上での威厳は消え去り、おろおろした一般人に戻り、何だか可哀そうでした。私も話しかけてさっきの目のことを言えばよかったのですが、恥ずかしがり屋が発動してしまい、話しかけることが出来ませんでした。悔やまれます。
しかし、あの目は何だったのでしょう。あの怪談の中に出てきた幽霊の物だったのでしょうか。「お前が私のことを話しているのを見ているぞ。」という意思表示だったのでしょうか。しかし、あの目を見たとき正直怖さを感じませんでした。そこで私はこんな仮説を立ててみました。あの目は、客席からの念だったのではないでしょうか。みんなが真剣に怪談師さんのことを見ている、ましてや「障る話」ということで客席のボルテージが最高潮に達し、「目」という形で現れたのではないか・・。何だかそんな気がします。
やっぱり凄いなーロックさん!!
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