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備忘録 22-10-06
明(めい)なれども察(さつ)に及ばず、寛なれども縦(しょう)に至らず
――明不及察、寛不至縦
『宋名臣言行録』
宋代の欧陽脩(おうようしゅう)という政治家の政治姿勢についてコメントしたことばである。
「公(欧陽脩)の政(まつりごと)をなすや、鎮静を以って本(もと)となし、明なれども察に及ばず、寛なれども縦に至らず。吏民(りみん)これに安んず」
「鎮静」とは、もめごとや騒ぎが起こらないこと。「明なれども察に及ばず」とは、すばらしい洞察力をもっていたが、あまり細かいところまでは眼を光らせなかったということ。「寛なれども縦に至らず」とは、寛容ではあったが、締めるところはちゃんと締めていたというのである。それで、部下や国民は安心して仕事に励むことができたというのだ。
「明」も「寛」もリーダーの条件と言ってよい。だが、ややもすると「明」の持ち主は「察」に傾き、「寛」の持ち主は「縦」に流れてしまう。そういうマイナスを出さなかったところに欧陽脩の偉さがあった。こういう絶妙のバランス感覚もまた組織管理の要諦なのである。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
今日も一日がんばりましょう。
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