備忘録 22-10-31
霜を履(ふ)みて堅氷(けんぴょう)至る
――履霜堅氷至
『易経』
秋になって霜が下り始めると、やがて堅い氷の張りつめる厳しい冬がやってくる。つまり冬は秋を飛び越えて一気にやってくるわけではない。そのまえに、霜が下りるという前兆があるのだ。だから、霜の下りるのを見たら、冬の支度を急がなければならない。
人間世界の出来ごとについても、これと同じことがいえる。
どんな大事件でも、必ずその前触れとなるような、小さな事件がある。だから、かすかの前兆でも、それを小事だと見過ごすことなく、ただちにその動きを察知して、早めに手を打たなければならない。
「霜を履みて堅氷至る」とは、それを警告したことばである。
ただし、かすかな前兆を読み取るためには、絶えず神経をとぎすまし、緊張感をみなぎらせて仕事にあたらなければならない。霜が下りても、まだ冬の到来に気づかないようでは、困るのである。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
10月最終日です。今年もあと2カ月!
今日も一日がんばりましょう。
今週も宜しくお願いいたします。
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