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/{yellow note》-o7:3 tsu no bu ta i

1.

わたしは中学生の頃

いつ死んだって構わないと思っていました

そしてそれは

自分がまだ生に執着するほどの何物も

成し遂げていないからだと思っていました

20年経って

それは実際には

適当な理由ではなかったのじゃないかと思っています

実際はわたしがいたのは

いつ死んだって構わないくらい下らない環境だったのです

そこでは

生きる理由は限定され

価値観は規制され

社会で生きて行く為に必要なことを

今身につけているのだと洗脳されて

自分達の先に提示されている未来の中で生きるなら

魂の本来の目的である自由な体験の追究は果たされそうに無い

それだったら生まれる前の状態の方が遥かに有意義である

ということでの判断だったんじゃないかと思っています


2.

『 憎しみの道に至る途中でヤギがいる。
あたりは日が沈んで真っ暗だ。

星も出ていない。

どこからか笛の音が聞こえる。

道の両脇は草むらだ。
遠くになにかいるかも知れない。
気配はするが、姿は見えない。

  わたしは強く呼ばれているような気がしている。
この道のさらに奥から。

このまま進むと森がある。

森の中には泉があって、
それは鏡のようにきれいだと聞いた。

赤い屋根の家を目指している。

そこの壁は白く、
小さなヤモリが張っている。

ヤモリは神の使いだ。

幸いがある時にしか現れない。 』


3.

*
明るい橋、
大きな橋、
木製の橋、
人とたくさんすれ違う橋。

いつも違う橋を通るが、
あなたはいつも同じ変わらない心を持つ。
変わらない歌を歌う。
変わらない荷物を持っている。

あなたが運んでいるのは、
川の動物?
それとも海の動物?

*
あーおい星 みーつけた
まーるい星 みーつけた
あかがねの星 みーつけた

*
砂漠に住む背中が
泣きべそかいてる絵巻物
タヌキのはらわた
無花果見てもしらんぷり
そっとないしょの鍋の底抜け
窓の山際
山椒のおちびさん




fin

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