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BTSのRMと、幸せを探す

BTSのリーダー、RM。本名、キム・ナムジュン。
BTSが歌っているテーマの抽象性が高いのも、それが説得力を持って彼ら7人からアウトプットされているのも、ひとえに彼がリーダーとして、深い精神世界を理解し言語化する能力があってこそ。

パクチーは、BTSが新しいアルバムを出す時の、記者会見でのRM(以下ナムさんとします)が、もう大好き!
なんて誠実に、丁寧に言語化するんだろう。
なんて素早く、質問の意図を理解して、なんて速さで理路を整然と組み立てながら話すんだろう。
しかも、質問者に対して例えば「(非韓国語スピーカーの韓国語に対して)まず、そんなふうに仰らないでください、あなたの韓国語は素晴らしい」だとか、他のインタビューで「(ファッションを褒められて)あなたの帽子が素敵です」だとか、

慈愛がある。
目の前にいる人がそんな慈愛で見てくれたらどうなっちゃうのよって…。

うーん…、普通、頭フル回転させてたらそんなに相手のこと良く見られるもんかな?『インタビュー』はインタビュアーが個人として存在している訳じゃなくて、その媒体(会社)を代表して、世間一般の聞きたいだろうことを聞くわけだけど、ナムさんは「世間に対して答えてる」のと同時に、インタビュアーを個人としてちゃんと見ている。見えてる。向き合おうとしている。

そしてナムさんはすごい人数の記者の前であっても、
であるとより、
「わあ、完璧だ…」という回答をする。
パクチーは、「ナムさん、そんな素晴らしい回答して、この先上はそれ以上ないよ…どうするの…」と、訳の分からない虚脱感でノックアウトされる。


『Love yourself』だから

BTSが『Love yourself』をテーマにしたことで、彼はそれを腑に落として、スピーカーとして提案しなければならなかったのだけど、彼が言うには本当にそのことを理解するのは難しかったと。でも活動を通して分かり続けていると言っていた。

韓国の学歴社会で頭が良くて優秀だったから余計に、自分に対していつも「足りない」という考えをモチベーションにすることが習慣になっていたのかもしれないし、
分析能力が優れているからこそ、自分で肯定し難い部分についてそれが不可避であることをよく理解していたのかもしれないし、
自分に設ける基準が高くて、上には上がいることをよく知っていて、自分がもっと上がるべきだ、という気持ちが、「自分はこれじゃダメだ」という気持ちになるのかもしれないし、

ナムさんの心の中は分からないけど、でも彼がいつも本当に真剣にこのテーマを扱って、前向きに、1つずつクリアにすることを積み重ねているのを感じる。


ナムさんが「今ここ」を完全に理解した瞬間

そんなナムさんに、ある瞬間、
これまで見えてた感じと違う、と思ったことがあった。

BON VOYAGEという、BTSのメンバーたちが旅に出るリアリティ番組で、4回目の撮影ではニュージランドに行くのですが、そこで旅の後半、ナムさんとJ-HOPEとジミンがサイクリングに行きます(エピソード7)。

1時間ほどサイクリングした後公園に到着すると、3人は自転車を乗り捨て、土手に駆け下りて芝の上に寝転がります(エピソード8)。
この時のナムさんの様子に、パクチーは思わず「お?」と、画面に身を乗り出しました。

(有料コンテンツにつき、Ep.7のプレビューだけ載せますね)

自転車を降りて、ヘルメットを外すところまではそんなに変わらないのですが、土手を駆け下りて…そこまでもそんなに変わらないのだけど、寝転んだ瞬間に「ぱちっ」と何かがフィットした。それ以降の、彼が水辺に向かって「ヤーホー!」と何度か声を出すところが、完全にそれ以前の彼と違う。

違うって何がよ、変わんないわよ、
と思われるかもしれませんが…。

寝そべった瞬間、彼は完全に、

体の疲労が心地よく地面に受け止められていること、
ひんやりした風が頬に当たっていくこと、
吸い込んだ空気が身体中を満たしていくこと、
空の明るさがまぶたの裏いっぱいに感じられること、

だけが頭を一杯にしていて、
その感じを見ているわたしまで体験出来そうなくらいに。

彼を見るとパクチーが感じる、
第三者的な視点、
上から自分を俯瞰しているような視点、
カメラを通した自分をコンテンツにしなければならない意識、
スタッフに対する意識、
過去の考え、
未来に対して思案すること、
が、頭のいくつかのパーセンテージを占めているな…という印象が、

この時の彼から全くしなかったのだ。


その後、彼はV LIVEでこんな風に語ります。

37分15秒あたりから、彼の考え方、気付きについて。


『自己肯定』って何よ

パクチーにとって、「自分を全く愛せない人」は身近でした。
自分自身も部分的にそうでした。
そして実際に人を亡くして、
そうしてから初めて、本当に真剣に、
「自分が幸せになるためにどうしたらいいのか本気で考えよう」と思った。
それからずっと長い時間、「自己肯定」はテーマでした。

わたしが子供を持つかどうしようか考えた時、
「愛が何か分かりたい」と思いました。
それが分からずに子供を育てたら、わたしは自己肯定感の低い子供を育ててしまうんじゃないかと不安だったのです。

そして、わたしが見つけた、わたしなりの答えは、こうです。

わたし達は肉体を持ってこの次元で生きている以上、
「今」「この瞬間」しか体験することは出来ません。
この瞬間のことしか知覚出来ません。

赤ちゃんが分かるのは「今この瞬間」だけです。
「自分は肯定されて育った」と思えるために、
わたしは子供に対して、
「さっき肯定してあげた」のでもなく
「これが出来たら肯定する」のでもなく
「毎瞬、無条件に、肯定し続ける」
ことでしか、「自分は肯定されてきた」という実感にならないのだと思いました。

無条件で肯定するってどういうことでしょうか。
何の条件も、取引も、見返りも、含めない。

パクチーは風みたいなものだと思っています。
人から人に向かって、一方方向に吹いている風。
相手に対して、影響しようとか、力を加えようとか、
そういう相手の中に留まろうとする力ではなくて、
ただ吹いて、通り過ぎて、去って行く。
ピュアなエネルギー。
それが愛だと思っています。
愛し続ける、というのは、
自分が発するものから、エゴを選り分けて、
見返りを求める気持ちを選り分けて、
今この瞬間の自分が、
純度の高いエネルギーだけを発し続けることです。相手に向かって。


『今この瞬間』にフォーカス出来たらどうなるの?

とは言え、頭を離れない色々なこと、ありますね。
過去に関しても、未来に関しても。
それでも、目の前のことに、
一瞬でも、1秒でも、完全にフォーカスしてみる。
全てを忘れて全身で感じてみる。

そして、自分の身の回りを、ひとつずつ
自分の好きなもので囲んで行ってください。
可能なところから、
好きな器や、好きなお花や、好きなアロマや、好きな色のカーテンや、
作ることが好きならそのことや、

そのうち、
『今』にフォーカス出来ることが、少しずつ
2秒、3秒、一時、と積み重ねていけるようになると思います。

あなたがひとつずつ好きなものを揃えて行く時間は、
決して無駄にはなりません。





今よりちょっと長く、安心して『今』にいられるようになった時、
あなたを囲んでいるあなたが好きなもの達は、
あなたが幸せを感じるのを手助けしてくれるパートナーになってくれているはずです。
楽しみにしていてね。


と、
そんなことを思う、ナムさんの動画たちでした。
Thank you、ナムさん。
With love.




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