気安く「死ぬな」と言うな

僕の人生が破綻したのは8年前の丁度この時期で、あそこで事実上僕は死んだようなものだと思うんですが、「時間が解決してくれる」とか「いつまでも辛いことは続かない」みたいな生温く甘い言葉に流されて今の今までロスタイムを過ごしてきてしまいました。

少なくとも現状だと、僕の場合時間は解決して「くれなかった」し、いつまでも辛いことは「続く」と断言できます。
当然明日何かすごいことが起きて状況が一変することもなくはないんでしょうが、それは限りなく0に近い可能性なんじゃないでしょうか。

兎角この世には「生きてればいいことがある」とか「死ぬのは絶対いけないこと」みたいに宣う輩が多いですが、今風な言い方をすると、それってエビデンスあるんですか?って思っちゃいます。
死人に口無しとはよく言ったもので、自殺に成功した方々は「死んで良かった」とも「死ぬんじゃなかった」とも語ってくれません。
一方で希死念慮を持ってた時期があったり、自殺未遂の経験があった上で今生きている人には生存者バイアスがありますよね。
死にたい思いがなくならない人は試行回数を積み重ねていつかは自殺に成功することが多そうなので、結局生き延びている人々というのはご自身の努力なり幸運なりで人生がプラ転(プラスに転じるの略)した人が多くなるんじゃないでしょうか。

彼らが死ぬなだの人生いいもんだだの言ってる所は腐臭が漂うくらいよく見かけますが、ちゃんとしたエビデンスを兼ね備えていることはまずありません。
そりゃそうですよね。死人の意見が聞けない以上、「生きてればいいことがあるかどうか」とか「辛いことばかり続かないかどうか」は現状「わからない」としか言いようがないですから。

そこに対して僕たちが出来るのは、「これまでの傾向、経験」と「現在の環境」そして「予測される未来」から、どちらに転ぶかというのを推測することだけです。
どうしても自殺を否定したい人たちは、その人の「推測」が間違っている根拠を提示した方がいいと思います。そんなこと可能かどうかは知りませんが。

と、に、か、く、ロクなエビデンスもなしに「生きてればいいことがある」とか「時間が解決してくれる」とか「辛いことばかりは続かない」とか言うのは全人類間で禁止にしてほしいですね。
こういう甘言に騙くらかされて今の今まで生きてしまった僕自身は、騙された方が悪いと思ってるんでいいですが、同じように騙されて辛いだけのロスタイムを送る人がいたら嫌ですので。

僕は8年前のあそこで死んでおけばよかったと、今の今までずっと思い続けています。

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