人生とは、どの変数を動かすか、というゲームである

　みなさんは、「人生とは？」と聞かれたら、なんと答えるでしょうか？そもそも多くの方は言語化していないと思いますが、インタビューをして、言語化していくと、その人の世界観がわかりそうですね。

　で、私は「人生とは、どの変数を動かすか、というゲームである」と捉えると、人生面白くなるんじゃないか、と最近気づいたので、それを紹介したいなと思います。

変数が固定されすぎな世の中

　わたしたちは、もしかすると、変数を固定されすぎちゃってるんじゃないでしょうか？

こんな人を想像してみてください。

「会社で配属された部署は営業。50社のクライアントの担当となり、ルート営業を行う。会社からは毎月ノルマが課せられる。上司はマイクロマネジメントであり、毎日自分のスケジュールをチェックされる。営業を終えると、自分がどんな風に営業したのか厳しく問われることになる。」

　仕事もクライアントも目標も計画も営業方法もすべて固定。あとは残されているものは、自分がその決まったタスクを「行動するかどうか」「うまくできるかどうか」しかない。

　極端な例を挙げましたが、いまも意外とこんな人多いのかなと思います。率直に、この状態で「仕事を楽しめ」「工夫しろ」と言われる方が無理難題な気がします。目標達成マシーンでありません。　

　ただ、この状況は意外と人ごとではない人も多いかもしれません。この状況よりはマシだとしても。

　例えば、目標達成の世界観で生きていると、目標を決めたら絶対に目標を変えてはいけない、と思っている方もいます。そうでしょうか？

　例えば、「自分はこういう人間だから」と自分の見方を固定してしまい、自由に動けなくなっている方もいます。本当に自分はそういう人だけでしょうか？

　これらは一例ですが、わたしたちは自覚していないままに、変数を固定していく傾向にあるような気がします。

変数が少ない方がシンプル

　じゃあそれはなぜか。

　変数が少ない方が考えることが少なくて済むからです。頭がいい人は別かもしれませんが、できるだけ変数を絞り込んだ方が考えやすいんです。KPIという考え方は、見るべき変数を決めてしまうことで、何を考えればいいかを固定してしまうことですよね。まさにこれです。

　変数が少なくなれば、その変数を動かすためにどうするか、が考えやすくなり、工夫も生まれやすくなります。

　なので、変数を少なくすること自体は良いことです。ですが、ポイントは、固定した変数を自覚しているか？ということです。

そもそもどのくらい変数を自覚できていますか？

じゃあ、改めて変数ってどのくらいあるんでしょうか？ちょっと考えてリストアップしてみます。

・自分
・自分の捉え方
・メンタルモデル（世界観）
・目的
・目標
・方法
・段取り
・仕組み
・ツール（物）
・環境
・家
・仲間
・コミュニティ
・会社
・仕事

などなど。（ちょっとプライベートの変数も入ってしまいましたが、一応そのまま残しておきます。）たぶん、細かく挙げれば、もっと変数は多いでしょう。

　こういった変数があることに対して、どれだけ自覚的になれているか。必要であれば、それぞれを自在に動かせるか。そうすることが、常に人生を楽しくする方に自分を動かせるじゃないかと思います。

　なので、まずは世界は変数に満ち溢れていることに気づきましょう。自覚しましょう。ということです。

目標達成の呪縛に囚われていた

　なんか偉そうなことを書いていますが、なぜこんなことを言っているかというと、元々の私は、目標・行動・スキルの３つの変数だけで動いてきたように思います。

　さらに言えば、目標も型通りの目標でしかなく、結局は、行動とスキルの２つの変数を動かすだけの世界観だったように思います。そうすると、思うように行動できなかったりスキルが低かったりすると、どんどん「自分はダメなんじゃないか」という気になってくるんですよね。

　だから、すごく苦しかった時期もありました。

苦しいときほど固定した変数を動かせばいい

　うまくいっている時は何も考えず突き進めばいいんです。

　ですが、行き詰まっている時には、一旦立ち止まって、自分が自覚せず固定してしまった変数に目を向けるのがいいのではないかと思います。

　例えば「一度決めた目標を動かしてみる」「所属するコミュニティを変えてみる」「いつもと違う行動をしてみる」「違うツールに変えてみる」などなど。うまくいかないときほど、もっとダイナミックに変数を変えてみることがオススメです。

　前回のnoteに書いた、飛躍へのカギを握るもう１つの「編集」にもつながる考え方かなと思います。

　いまうまくいっていない時ほど、ぜひ考えてみてください。