日曜日のスパーク

うちには電子ドラムとやらがある。夫が、就職したばかりの頃に買ったのだ。主に夫が叩く。

日曜の午前中。
昼までに会計を済ませると少し安くなるスーパーで買い物を済ませ、帰ってくる。
私は買い物袋の中の食材を、適所に納めていく。夫は、たたたっと階段を上がる。

ドラムの音が聴こえてきて、あ、イエモンのスパークだなと、わかった。夫は歌わないで、叩くだけ。
私はドラム演奏だけだと、あれの歌い始めのタイミングがいまいちわからない(わかれよ)。でも、ここかな？と思ったタイミングで、小さく歌い始めた。

「目を閉じて～……………」
「銀色の～…………」

途中途中で、お、合っているんじゃない？とは感じていた。

「頭の中で 絶望の花が」

このあたりで、完全に合ってるよ、あのタイミングで正解だったんだ！となり、

are you ready to spark?

「新しい何かが俺の中で目覚める……………」

何か？

何か？

何か！

そんな日曜日のひととき。