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【#007 後編】ブランドと店を繋ぐ100回目のどこでもドア/実行委員会が成功の鍵

今回は5月で100回目のアパレル合同展Doors(ドアーズ)を主催されております(株)あるっくじゃぱんの増本利宏社長にお話を伺っております。
今回は後編。(前編・後編の2部構成、前編はこちらから

〈ピックアップ音声インタビュー〉

― (株)あるっくじゃぱん代表取締役 増本利宏さん ―

(細川)そして、今回の「合同展Doors(ドアーズ)」は100回目に当たるということで、100ブランドを集めようということですが…。

(増本)100ブランドですので、100社ではないのですが、現段階で出展予定社数が43社、ブランド数でいうと70ブランドは超えていますね。(2023年3月インタビュー時)

(細川)そんなにたくさんのブランドが集まって、会場に入るんですか!!??

(増本)入れます!!!(笑)(笑)

(増本)(細川)(笑)(笑)


多数のブランドが集まる会場


(細川)会場設置の図面を考えるのが大変そうですね!!

(増本)はい!それは、大変ですが、スタッフと一緒に緻密にやってくれています。でも、もう100回目ですので。(笑)

(細川)何が一番大変ですか?

(増本)出展者のメーカーさん、ブランドの商品イメージが横並びになるようなグループ配置にすることが一番大変ですね。どのブランドの隣にこのブランドっていう感じで。

(細川)あ、なるほど!!匂いの近い商品が近くにあると、お客様、専門店様も回遊しやすいですよね!?

(増本)あと、そこに出展ブースの大きさが関わるので、レイアウトがマトリックスのようになります…。(汗)

(細川)はぁ~、それはすごいですね!!

(細川)何かトラブルって無かったですか??

(増本)それが、おかげさまで、大きなトラブルなくここまで来れています。ただ、出展者の皆さんの目的は新規の獲得なので、予想以上に獲得できる出展者もあれば、そうでないところもあったりして…。でも、100社あれば100社満足できる合同展というのは不可能に近いので、そのうちの7割でも良かったよとか、次も出展したい、と言っていただけるようにするにはどうしたらいいのか、それを常に意識しています。

(細川)なるほど。

エントランスから並ぶ多数のブランド


(増本)合同展を100回続けているところは他には無いと思います。17年前の4社で始めた時もそうだったんですけど、どうしても回を重ねるたびにマンネリ化という課題が立ちはだかります。同じような場所で、同じようなメンバーが開催するとね。だから、マンネリ化させないように、常にどうしたらいいのか、新しいことができるか、そういったことを考えながら動いていますね。

(細川)なるほどですね!合同展「Doors(ドアーズ)」の運営形式を見ますと、実行委員会という形をとっていらっしゃるのも、そういったことからなのでしょうか?

(増本)スタート時からそうだったんですが、出展される方たちが2代目・3代目の経営者の若い方たちが多かったので、こんな風にしたら楽しいかもとか、こんな声かけやろうよとか、こんなイベントを組もうとか、ノベルティはこんなものを出してはどうか、という前向きな意見が多かったんです。だから、主催者は株式会社あるっくじゃぱんですが、出展している人たちが参加してつくり上げた方がみんなが満足するよね!?というところから、発足したんです。

(細川)ははぁ、なるほど。(感心…)

(増本)それが発端となって、出展者の中から今回は実行委員をお願いします、という形で運営に携わっていただいています。今ではその実行委員の方たちが個別で、私の知らないところで食事会を開いて、意見交換をしているんですよ。また、色んな声を拾って言ってくれているんです。いいことばかりじゃなくて、愚痴などもね…。

(細川)はぁ、すばらしいですね。

(増本)その意見をまとめて持ってきてくれるんです。愚痴も含めてね。でも、次のためにどうしようかという声を持ってきてくれるんですよ。

(細川)そういうことになっているんですね。(感心…)ということは、段取りの手を借りるために携わっていただいているわけではなく、様々な意見を拾う役割をなさっているということなんですね!

(増本)そうそう。だからそういう方々が聞いてくれることによって、ワンクッション置くわけなので、忌憚のない意見で、かつ一体感が生まれるという役割を担っていただいてます。

(細川)へぇ、すごい発想ですね!!すごいシステムです!!これからいろいろな場面でマネできそうな気がします!!

(増本)次はこうした方が良い、という意見をもとに、少しずつ少しずつ改善していって今の形態を継続していますね。

(増本)ただ、今回の合同展『Doors100』は初出展の方も多いんです。だからこういった初出展の方を協力的に一体となって開催・運営できるかがポイントになってくると思います。

(細川)今回この100回という区切りのタイミングで、初出展が多いということは、この回に向けた何か秘策があったのでしょうか?

(増本)いえ、秘策はないんです。ただ、今回も繊研新聞さんのような業界紙に載せていただいたり、あと、ずっと継続してやってきたことによって「合同展Doors」というものの認知が広がってきたように思います。皆さん出展側は何かしらの合同展に出ようと画策されているんですよ。そのまな板の上に乗るようになったということだと思います。

(細川)なるほどですね~!!合同展もブランドの認知を広める広告的な役割のものと、受注を取るタイプのものとありますものね。私の印象では、「合同展Doors」さんは後者の方なのかなという印象があります。

(細川)最後に、今後の目標や皆さんにお伝えしたいことがあれば、お願いします。

(増本)コロナ禍の3年間、今まで対面で出来たことが出来なくなって慌てたアパレル企業が沢山有りました。その間のコミュニケーションの取り方や繋がり方が、コロナが落ち着いた今まさに自分たちの立ち位置はどこなのかを問われているような気がします。
株式会社あるっくじゃぱん主催の合同展Doorsもそう言う意味では、この100回を節目に新たなステージに上がりたいと思っております。誰も見たことのない新しいドアを開けてみようと今からワクワクしております。どうぞお楽しみに。、、

(細川)今日はいろいろ貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。是非今後も合同展Doorsに注目したいと思います。

(増本)ありがとうございました。


(おわり)


合同展Doors(ドアーズ)を手掛ける株式会社あるっくじゃぱんさんは、アパレルメーカーとアパレル専門店及びセレクトショップをつなぐマッチング業が本業。17年前から始められた合同展Doorsは今年の5月に100回目を迎える。ずっと進化を続ける合同展Doorsにファッション関係者のみならず、他業種も注目を集めている。

合同展Doors(株式会社あるっくじゃぱん)
Doors Site:
https://doors-ex.net/
LINE Official Account:
https://lin.ee/MKAMNkm


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